コラム

料理できる女(風)に見せる 「ピーマンの肉詰め」マジック 横澤夏子コラム#4

なつこの婚活から騒ぎ #4

好きな人とお付き合いはできたものの、悩みが尽きることってないんですね……。実は、悩みというか切実にビビッている質問があるんです。そう、それは彼に「得意料理なんかあるの?」って聞かれること。

私、ABC クッキングに通ったり、家の台所を料理できる風に見せてみたり、クックパッド片手に試行錯誤してみたり。まったく料理ができないわけじゃないんです。でも、胸を張って「できます!」と言えるレベルには程遠い……。先月も書きましたが、先輩芸人のみなさんは「料理ができないから彼女と別れた」なんて言う人ばかりだから、この質問が飛んできたらどうしよう、なんて答えるのがベストなんだろう、そんなことを知恵熱が出るくらい真剣に考えた私の話、聞いていただけますか?(以後、すべて妄想となります)

彼の友達カップルとご飯へ行くことになって、「ここのご飯おいしいねえ」なんて話で盛り上がってたら、ふと彼が私に聞くんです。「そういえばなっちゃんって何が得意なの?」って。この状況、難しくないですか? 彼には家庭的な女と思わせなければいけない。だけど彼の友達の彼女から「あざとい」って思われるのだけは避けたい。さらに難しいメニューを言って「今度作ってよ」なんて言われたら対応不可能。ここで私の頭はフル回転を始めるのです。“さあ、ここが腕の見せどころだ、夏子!”って感じで。

ちなみに、彼とお付き合いするまでの婚活パーティでは「オムライス」って答えてたんです。でもよく考えるとこれは一番ダメ。だってお金を出せばいくらでもおいしいオムライスを食べられるお店ってあるじゃないですか。むしろ“並んででも食べたいオムライス”なんてテレビや雑誌が特集するくらいだから味のハードルが高すぎますよね。あと、自分も言っておいてなんだなあとは思いますが、婚活パーティでアイドル並みに可愛い友達が「得意料理はオムライスです」って答えているのを聞いた時に「絶対に封印しよう」って誓ったんです。あ、これってアイドルしか言っちゃいけないんだ……、っていうのが初めて分かったというか、どうしてもぶりっ子している感じがして。

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