コラム

「ご教示」「ご教授」どっちが正解?間違えやすいビジネスワード4つ

ビジネスシーンで恥ずかしいのは言葉の誤用です。

公的な書類などを作る場合は、とくに気をつけるべきですが、それ以外でも“学生気分が抜けていない”などと注意されることも……。

今回はマナー講師でもある筆者が、よくあるビジネスワードの間違いについてご紹介いたします。

みなさんは間違えずに、正しい言葉遣いができていますか?

 

■「延々と」と「永遠と」

昨今、若手社員のなかに「延々と」とすべきところを「永遠と」と間違えたまま記載している人が多くなってきているようです。

言葉としての発声である「えんえんと」が「えいえんと」に近いため、誤用が多くなっていると思われますが、「延々」には終わりがあり、「永遠」には終わりがありません。

意味がまったく違ってきてしまうので、仕事の書類ではとくに注意するようにしましょう。

■「力不足」と「役不足」

お詫びをするときに「私の役不足により……」とつい言ってしまう方もいますが、実はこれもNG。

「役不足」というのは、本来の自分の能力よりも低い(軽い)役割を与えられたときに使われる言葉ですので、上記の例では「私の力不足により……」とするのが正解です。

では「役不足」の正しい使い方は、どのようになるのでしょう?

「三浦さんにこんな簡単な商談を任せるのは、役不足で失礼かと思いますが……」などとするのが正解です。

使い方についても、あわせて覚えておくとよいですね。

■「ご教示」と「ご教授」

こちらも誤用が目立つ言葉です。

どちらも教えをこう言葉ですが、“継続するかどうか”の差だと考えるとわかりやすいでしょう。

比較的簡単な手順や知識を教えてもらう場合には「ご教示」がふさわしいと言われています。
例えば「貴社のご都合がよろしい日程をいくつかご教示いただけますと幸いです」などのように使います。

一方で、長期間にわたって継続的に教えをこう場合には「ご教授」とするのが正解です。
「今後とも末永くご教授いただけますと幸いです」のように用います。

似たような言葉なので、PCで変換する場合にはとくに注意して、意味をイメージしながら使い分けるようにしましょう。

■「脚光を集める」と「脚光を浴びる」

新製品のプレスリリースなどで「脚光を集める」と書いてしまい、関係者から修正が入ってしまったなんていうケースも……。

正しくは「脚光を浴びる」で、世間から注目されることを意味します。
「脚光を集める」は誤用なので、気をつけましょうね。

 

さまざまな誤用を紹介しましたが、あなたはいくつ正解できましたか?
この機会に正しい言葉を覚えて、さらにすてきなビジネスパーソンを目指しましょう!

 

文/前濱瞳 画像/PIXTA(ピクスタ)(metamorworks、PIXTOKYO 、Ushico 、stockmatepixta、xiangtao、A_Team) 参考文献/ANAラーニング監修『ビジネスマナーの基本講座』(成美堂出版)

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