コラム

「お酒が苦手なので結構です」はどう伝える?ビジネスで使える上手な言い回し5つ

上司に質問するときや、依頼を断るとき、「どのように言ったら、角が立たないのだろう」と思ったことはありませんか。

そこで今回は、ビジネスで役立つ上手な言い回しをご紹介します。

 

(1)「その件については、私は詳しくありませんので」

(1)「その件については、私は詳しくありませんので」

“その分野は専門ではないし、私は知らない”という態度は一方的で傲慢な印象を与える可能性があります。社会人として謙虚な姿勢を言葉でしっかり表せるかどうかは非常に大切。

「不勉強で申し訳ございません」という表現であれば、“自分の知識がたりなくて申し訳ない気持ち“が伝わりますよ。

(2)「暇なときにでも確認してください」

(2)「暇な時にでも確認してください」

“急ぎではないので、あなたの都合がいいときに確認いただきたいです”という気持ちを込めて言ったつもりの、このフレーズ。“あなたには暇な時間がある”というニュアンスで聞こえてしまう可能性があるためNGです。

このような場合は、“少し手が空いたら”を意味する「お手すきの際に」を使うのがベター。「お手すきの際にご確認いただければ幸いです」というと丁寧ですね。

なお、自分がこのような言葉を受け取ったときは、「お手すき」という言葉に甘えて先延ばしにするのではなく、なるべく早く確認するのがマナーですよ。

(3)「こんなことを聞いていいのかわかりませんが」

(3)「こんなことを聞いていいのかわかりませんが」

立ち入った事柄について聞く必要があるときには、「失礼ですが」「差し支えなければ」というクッション言葉を付けた後に質問をしてもよいですが、もっと丁寧な言い方をすると「不躾(ぶしつけ)な質問で申し訳ございませんが」という言い方もあります。

不躾は「礼を欠くこと」「無作法なこと」を意味します。無礼で申し訳ない気持ちが伝わる言い回しですよね。他にも、突然のお願いや厚かましいお願いをするときなどには「不躾なお願いで恐縮でございますが」というように使うこともできます。

(4)「ちょっと意味がわからないです」

(4)「ちょっと意味がわからないです」

「意味がわからない」と言うと“あなたの伝え方が悪い”というニュアンスで相手に受け取られる可能性があり、あまりいい印象を与えません。

「私の理解が及ばず本当に申し訳ないのですが、〇〇について……」と、自分が理解できないことへのお詫びの気持ちを伝え、その後に質問をするとよいですね。

(5)「お酒が苦手なので結構です」

(5)「お酒が苦手なので結構です」

お酒が苦手で断るとき、「結構です」とはっきり言うと拒否されている印象を与える可能性があります。

そんなときに使える、ワンランク上の表現が「あいにく不調法なもので(申し訳ございません)」。これなら場の雰囲気を壊さず、やんわりと断ることができます。

不調法の意味は、“行き届かないこと、酒やたばこなどをたしなまないこと”。

スピーチをした後に、「お疲れさま」とねぎらいの言葉をかけてもらった際に「口不調法なもので、本当にお恥ずかしいです」というように、口下手なこと(話すのが上手ではない)を伝えるときにも使えます。

 

言葉の引き出しを増やすことは、相手に誤解を与えて不快な思いをさせないだけでなく、自分を守ってくれるお守りにもなります。ぜひ、明日から取り入れてみてくださいね。

 

文/西谷依里子 参考文献/三省堂『新小辞林』 画像/PIXTA(ピクスタ)(master1305、xiangtao、EKAKI、よっしー、Rina)

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