金魚と作家と幽霊が織りなす 艶やかで濃密な恋の物語。
(C) ©2015『蜜のあわれ』製作委員会
【物語】
赤子(二階堂ふみ)は、ある時は女(ひと)、ある時は尾鰭をひらひらさせる、真っ赤な金魚。赤子と老作家(大杉漣)は共に暮らし、夜はぴたっと身体をくっつけて寝たりもする。
「おじさま、あたいを恋人にして頂戴。短い人生なんだから、愉しいことでいっぱいにするべきよ」
「僕もとうとう金魚と寝ることになったか―」
奇妙な会話を繰り広げる2人は、互いに愛を募らせていく―。
そんなある時、老作家への愛を募らせこの世へ蘇った幽霊のゆり子(真木よう子)が現れる。作家の芥川龍之介(高良健吾)、金魚売りのおじちゃん・辰夫(永瀬正敏)が3人の行方を密かに見守る中、ある事件が起きて・・
金魚が映ると細部まで再現されているような気がし、納得。水の中にいるはずの金魚が、スクリーンの中でひらひらと泳ぐ。金魚であることの表現がかわいらしい。この時代の品あるエロティックさが可憐です。
真木さん演じる幽霊の、絶妙なセリフや登場の仕方が、この不思議な物語をさらに可笑しくています。
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『蜜のあわれ』
4月1日(金)より
新宿バルト9ほか全国ロードショー!
原作:室生犀星「蜜のあわれ」 監督:石井岳龍 脚本:港岳彦
出演:二階堂ふみ 大杉漣 真木よう子/韓英恵 上田耕一 渋川清彦 高良健吾/永瀬正敏
配給:ファントム・フィルム