今の彼女を構成する大きな要素でもあるファッション。彼女がどう考えて向き合っているのか聞いてみると、「ファッションは自分の自信に繋がるもの」と教えてくれた。「自分が好きな服を着ると歩き方や姿勢も変わる。サイズがしっくりこなかったり、嫌だと思う服をきていると居心地も悪くなる…」と、服次第で自分のモチベーションも変化するという夏恋。
そんな彼女の今日の私服は、ブラックのワントーンでまとめられたモードなスタイリング。クールでカッコいいのにどこか女性らしさのあるコーデはまさに“藤井夏恋っぽい”格好。
コーデを紐解いていくと、彼女なりのこだわりが。ロングワンピースには大胆なスリットが入り、そこから覗くデザイン性のあるロングブーツ。緻密に計算されたスタイリングを解説してもらう。
「マーチンも大好きでよく履いているけど、より今っぽく見せるためにロングブーツを選んでみた。少し違う雰囲気になって良い」と今っぽさを演出する、少しの匙加減を教えてくれた。
ただ、夏恋が普段コーデで意識していることは意外とシンプルで、「スタイルがよく見えるかどうか」の一点。そのためのポイントは2つ。① 締めるとこは締めること。そして、② ぺたんこよりもヒールもしくはプラットフォームを選ぶこと、だそう。「フラットな靴ももちろん好きだけど、高さがある方が気がシャンっとする気がする」とその理由を教えてくれた。思い返してみれば、どれだけ朝の早い撮影の日でも、基本はヒールや高さのある靴で常にスタイル良く、カッコいい印象がある。
そして夏恋といえば、ブラック。なぜそこまで黒が多いのか。「黒を着ている自分が一番好き」だから。いろんな服を着たり、いろんなスタイルを身につける中で、「一番黒を着ている自分が落ち着く」と、さまざまな服を着て自分らしさを見つけた彼女。
常に自分と向き合い、“藤井夏恋”らしさを表現し続ける彼女。ブランドディレクターとしてのプロ意識を私服からも感じ取ることができました。
DRESS:NEROLI
SHOES:juemi
BAG:VALENTINO
Photography_Daisuke Sasaki<SIGNO>
Hair Make-up_KATO<TRON>
Text_Aiko Ishizu
Design_Yoshitatsu Yamaya<Ma-hgra>
Composition_Dai Iwaya