5月13日に武道館公演を控える女性6人組グループ「ExWHYZ(イクスワイズ)」。4月19日にリリースされた2ndアルバム『xANADU(ザナドゥ)』の新曲を掲げて開催した全国ツアー「ExWHYZ TOUR 2023 xANADU」を終えたばかり。初日である4月1日のZepp Haneda(東京)公演当日未明には、事務所の先輩グループであるBiSHのメンバー、アユニ・Dさんの電撃加入を発表。音楽シーンを沸かせた――。
左からnowさん、mayuさん、mahoさん、mikinaさん、yu-kiさん、midorikoさん
4月1日の午前0時、アユニ・Dさんが「ayuni」として加入することがExWHYZ公式SNSで告知されると同時に、7人体制の”新生ExWHYZ”が歌う新曲『FIRST STEP』の音源とMVが公開された。同日朝に掲出された、渋谷のスクランブル交差点をはじめとする看板広告および宣伝バスのメッセージ「アユニ・Dはいただきました」のインパクトも相まって、SNS上ではayuniさんの加入を歓迎する声、企画を疑う声などが集まり、大きな話題に。
さらに正午には、公式YouTubeチャンネルでバックステージ動画「ExWHYZ / Interview & Making Movie【新メンバーayuni】」が公開。ファンの歓喜と混乱を引きずったまま、同日18時にZepp Hanedaでのツアー初日ライブがスタートした。MCもほとんどなく、ニューアルバム『xANADU』の全曲を披露すると、メンバーのmayuさんがayuniさんの脱退を発表。ayuniさんも「ちょっと色々合わないんで脱退させてもらいますわー!」と応え、”エイプリルフール企画”だったことが明かされた。
mikina「素晴らしい人材すぎました……」
mayu「ayuniプロ!」
mikina「いやいや、大プロ!(笑)」
yu-ki「スーパー新人!」
mayu「本当に全部が『プロだな~』と感じました。色々と勉強になったので、私も頑張らないとなって」
midoriko「近くでそれを感じられて、いいきっかけになったよね」
maho「『FIRST STEP』(『xANADU』収録曲)はMVも一緒に撮影したけど、いままで見られなかったアユニさんも見られただろうし、私たちも7人は初めてだったから新しいExWHYZが見せられたかな? MVはとにかく『あゆにっち(アクセントは「あ」)』が、ずっとかわいいの」
mayu「それから、あんなブリブリなMV撮ったことなかったので」
midoriko「お互いないよね?」
mayu「だから、誰も正解がわからないまま撮っていて(笑)。けど、新鮮な気持ちで楽しかったです!」
YouTubeで生配信もされた4月1日ライブ当日も、反応は好意的だった。
mayu「アユニさんもExWHYZも両方好きな人は『いえ~い!』だったよね」
mikina「アユニさんが過去にエイプリルフール企画をやっていたことを知っている人たちは、察してた気がする(笑)」
mayu「日付からも、みんなシャレだとわかってくれていたと思うけど、全体的にその感じを楽しんでもらえていたので嬉しかったですね。私たちもすごく楽しかったし勉強になりました」
ついに解禁! midorikoの「シャウト」
midorikoさん
ayuniも一緒にパフォーマンスした2ndアルバム『xANADU』の11曲。聴きどころ、楽しみどころは?
midoriko「私は『BLAZE』が好きだな。ずっとお世話になっているyahyelの山田(健人)さんと(篠田)ミルさんが作ってくれた楽曲。ずっと私たちのことを見てくれているから、EMPiRE(エンパイア/6人の旧グループ名)以来の私のシャウトを解禁してくれて嬉しかったです」
mayu「ブチアゲ!(笑)」
mikina&mayuは歌詞の"色気"にメロメロ
左からmikinaさん、mayuさん
mikina「私は…『Des Speeching』」
now「mayuちゃんやられたね!(笑)」
mikina「(笑)。デモのときから一番好きな曲です。浮遊しているような感覚がして、自分の解放したい心と合っていてイイ…!! でも、歌うのはすっごく難しいです(笑)。歌だけじゃなくてダンスでも曲の世界観を作るのが難しいんですけど、キメキメだけじゃなくて『緩やかでもすごくいい』っていう表現ができるのが嬉しいんです」
mayu「一番好きな曲はころころ変わりやすいんですけど、私も『Des Speeching』が好き。とにかくカッコよくて、私もお客さん側で聞きたい、踊りたいって思っちゃう。曲の頭から掴まれて『おっ、なんだこのイントロ?』と思ったらすぐ歌が始まって、どんどん進むと『ゾラミナサンソワミモッサ』っていう謎の言葉を唱え始める(笑)。怪しい雰囲気やワードチョイスに色気があるなと思います」
midoriko「色気、たくさんある(笑)」
mikina「歌詞にある『チャイラテ』のセレクトもいい。カフェオレじゃなくてチャイラテなんだよね、めっちゃイイ…」
mayu「そうそう、その感じがおしゃれで色気あるなって」
midoriko「謎の言葉は、作詞した大沢(伸一)さんの夢に出てきた言葉で、造語なんですって。大沢さん自身も頭から離れなかった言葉だと思う!」
nowに"舞い降りた"心弾む一曲
nowさん
now「nowは『メトロノーム』です。ExWHYZにとって新しいドラムンベースの曲が舞い降りて…」
mayu&mikina「舞い降りて(笑)」
now「移動時間にいつも聴いているくらい曲だけでも好きなんですけど、mayuちゃんの振り付けも込みでこの曲に対する愛が莫大になりました!」
yu-ki「なりました!(笑)」
now「聴いていると体が勝手に揺れちゃう。心も弾む音楽が好きだから、『メトロノーム』がExWHYZの曲だということが本当に幸せだと思うくらい好きです」
mayu「久しぶりにこの感じの曲だなって思ったよね?」
mikina「うん、久々だね」
mayu「曲自体というより、EMPiRE時代にやっていた”感情の引き出し方”に近いかな? ちょっと寂しい哀愁とか、もがいている感じが久しぶりで」
now「聴けば聴くほど、歌詞の情景が浮かんでくるのも魅力だと思う」
mahoに「一番好き」を予感させたイントロ
mahoさん
maho「私は……みんなどの曲をしゃべりたいんだい?」
mikina「好きなもの言っちゃいなよ!(笑) 全部!」
maho「じゃあ…私は『DIVE』が好き。レコーディングがすごく楽しかった。1stアルバム(『xYZ』)にはなかった感じです。あとイントロが大好きだったから、最初にデモをもらったときに、『アルバムリリースのインタビューが始まったら『DIVE』が一番好きって言っちゃいそう』と話していました。それくらい“好きの初期衝動”があって。でも、どんどんいいデモをもらって結局、全部好きになっちゃいました(笑)」
yu-kiを強いオンナにする"ラップ独占曲"
yu-kiさん
yu-ki「私は『Walk this way』。歌詞に”強気の女性”を感じていたから、自分に自信がなくなったときに聴くと強い私になれる(笑)」
一同「アハハハハ!(笑)」
yu-ki「『わたしのままMake it!! 居られなきゃ損だし』って歌詞が好き。本当に、こういうマインドでいつも生きていきたいなって。あとラップのパート。ほかの曲のラップは一人ずつなんですけど、この曲は一人がラップするとみんなが入ってきて、ワイワイする感じが練習していても楽しいし、聴いていてもニコニコしちゃう。それからmayuちゃんの”歌姫ゾーン”が良いです!」
mikina「意味わからないぐらい高音出してるよね(笑)。あと、yu-kiちゃんがほとんどラップ独占で。レコーディングのときにラップのパートだけ急にイキイキし始めて、わかりやすく上手くなったよね。本人もすごく、やりたかったんだなって(笑)」
mayu「歌いたかったんだよね?(笑)」
yu-ki「この曲だけ、メンバーのレコーディングスケジュールが分かれていて。私とミキちゃん(mikina)とドリ(midoriko)はmayuちゃんのレコーディングを聴いてから、みんなよりも2週間くらい多く練習する時間があって…」
mikina「yu-kiちゃんは、2週間しっかりラップを練習したっていう(笑)」
さてyu-kiさんには、ある”特殊技能”がある。それは、歌詞に登場する女性のパーソナリティを分析すること。ぜひ、このアルバムでもご披露いただきたく。
yu-ki「うーん、『Darling』かな? …………」
midoriko「いま歌詞の女の子と交信しております(笑)」
mikina「『Darling』の女の子と、『最近どお?』って」
yu-ki以外一同「最近どお??」
yu-ki「『Darling』の子は、結構付き合って1年くらい経ってて…」
maho「でも、幸せな女の子の歌だよね?」
yu-ki「そう、だからまだ初々しく『あ、彼氏のこと大好き』って気持ちと、1年間付き合ってちょっと安定してきている感じがある曲だなって思います」
maho「混ざってるのね?」
yu-ki「その中間の心地いい時期の女の子を歌って…ます」
maho「ます!」
一同「アハハハハハ(爆笑)」
mikina「断言!(笑)」
mayu「歌詞、書いてないのにね(笑)」
mikina「書いてない!(笑)」
maho「でも、それはExWHYZの総意だよね(笑)」
yu-ki「この子は結構、長く付き合うタイプだと思う」
mikina「それは…なんで?」
yu-ki「え、なんでだろ? 浮気心がなくて、純粋な女のコの感じがする」
mayu「『私、聞いたりしないよ?』っていう感じ? 相手を個人として思いやる、お互いに依存しない感じの」
yu-ki「そうそう」
mikina「めちゃくちゃいい関係性だね」
yu-ki「ちゃんとお互いの良い距離感をわかってる女のコ……付き合って1年から1年半くらい!」
mayu「交際期間(笑)」
mikina「細かい!(笑)」
一同「アハハハハ!(爆笑)」
ExWHYZは「ズブズブ関係希望」最強のアルバムと武道館へ!
左からmikinaさん、midorikoさん、mayuさん、nowさん、yu-kiさん、mahoさん
ツアーを経て、ニューアルバムの感触は?
yu-ki「私は、ExWHYZになって初めて振り付けをしました。『SUPeR SIMPLe』っていう一緒に盛り上がれる系の曲なんですけど、みんなと踊りたいなと思って振りを作ったところもあるので、一緒に楽しめてよかったです」
mayu「前作よりも歌い上げるタイプの曲が増えて…『めっちゃ歌うな~』って(笑)。でも、そうところも楽しめています。みんなで楽しめる曲も多くなっているので、ライブも楽しめています」
maho「いままでよりマスターと距離が近くなるアルバムかも。1stアルバムのツアーでは、私たちも慣れていなかったから『どんなもんだろう?』という感じが少なからずあって。もちろんマスターのみんなは1stからポジティブに受け入れてくれたんですけど、2ndはもう一歩先に飛び込んで行けるアルバムだと思います」
midoriko「あとは振りも、今までで一番踊っている曲が今回のアルバムには入ってて、それもライブですごく楽しいです。『BLAZE』と『Des Speeching』、アルバム最初の2曲です」
mikina「ツアー前に『ANSWER』をクラブで披露したんですけど、低音が地面に響く感じで音がすごくよくて。そういうのを体験すると、これからいろいろな場所に行けちゃうんじゃないかってすごくワクワクして嬉しいです。
このアルバムを好きになってくれた人は、心の奥で私たちとつながる部分があるんじゃないかと思います。mahoちゃんからも『距離が近くなる』って話があったと思うんですけど、そういう曲たちができたのが嬉しいし、みんなを夢中にさせたいから、もうズブズブになれたらいいなって」
maho「ズブズブ希望?」
mikina「うん、このアルバムでズブズブ希望です(笑)」
now「ExWHYZは、ライブでマスターと一緒に過ごしてできあがる曲も多くて。xANADUツアーで育ててきた曲をもって武道館に向かいます!」
maho「『xANADU』は、ライブで映える曲ばかり。武道館も控えているので、日々常に前向きマインドでいられないときもあるんですけど、このアルバムを聴いていると『この曲たちがいてくれるから大丈夫』と思えてしまうというか、最強になれるんです。この曲たちとライブに行ったら、自分たちを応援してくれて楽しんでくれるマスターがいたから、もっと最強マインドになれた。いまは武道館のために準備していきたいたいなと思っています」
●ExWHYZが出演する所属事務所の公式マガジン「月刊WACK」が好評予約受付中
profile ExWHYZ/イクスワイズ
2022年6月に解散したEMPiREのyu-ki・mayu・midoriko・mikina・maho・nowの6名で新たに結成されたグループ。2022年11月から2023年1月まで全国ツアー「ExWHYZ First Tour “xYZ”」を開催。4月には全国4都市をまわる「ExWHYZ TOUR 2023 xANADU」とExWHYZ初の自主企画としてBiSHとのツーマンライブ「ExWHYZ presents “BiSHWHYZ”」を開催。4月19日に2ndアルバム『xANADU』をリリースし、5月13日には日本武道館公演を控えている。
※2ndアルバム『xANADU』が好評発売中
※5月13日に東京・日本武道館でワンマンライブ「ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP」を開催。チケットは各プレイガイドにて好評発売中
写真・飯岡拓也
ヘアメーク・池田ユリ、小泉千帆[ともにéclat]
取材&文・小石原悠介