172936

ExWHYZ mayuの「日々、ぼやき。」#2 マジカルラッキー人生☆

©Takuya Iioka/光文社

6人組ガールズグループExWHYZ(イクスワイズ)のメンバー・mayuさんのエッセイ連載。
ラジオ番組での「リスナーお悩み相談」が核心を突きすぎる……と高いコメント力が話題の彼女が、いちJJ世代の女性として等身大の”もやもや”を赤裸々に綴ります。

こんばんは。mayuです。

ねぇ、ほんとにJJで連載してる???

まじ〜?

様々な媒体で文章が読めて、簡単に、なんとなく人となりがわかったり、へぇ〜って思ってすぐ忘れたり、次々に文字が流れていく中でとりあえずでも今読んでくれてありがとうございます。

わたしは思ったことがあったら文字に起こすことが好き、というか頭の中で勝手に活字になるのでそれをiPhoneに打ち込んでるのですが、日記はなんだか淡白になりすぎたり逆に過激になりすぎてあんまり好きな自分じゃなくて。。。
それにどういう口調で書けばいいかわからない(笑)。

なので、”わたしは誰宛でもなく一人でなんか言ってるだけで読むのは自由ですからね〜” というスタンスの形式に甘えて、脳が思考を勝手に活字にするようになったきっかけを書き連ねようかと思います。

まあデカいことと言えば学校に行けなくなってた時期のことで、その頃に思考が次から次へと巡りすぎて整理しないとパンクしそうで、無理矢理に言語化する癖がついたことがきっかけだと思います。

その頃は、部屋からは出たけどリビングの床に転がってるので精一杯の日もあったし、制服に着替えられたけど家から出られない日もあったし、登校するのに徒歩15分の距離を30分かけて歩いた日もありました。

部屋ではただ横になり、壁をよく見ていました。
壁を見過ぎて壁という “空白” が無理になって壁を水性ペンで塗ったりしました。それもまた別の空白になるだけなのにね。

あとNAVERまとめをとにかく見ていました。
わたしのページの更新頻度に最新の記事の更新が追いついてなかった。出てくるものを片っ端から開きました。あとWikipediaとかもいっぱい見た。
読んで理解してるんじゃなくて、無理やり文字を頭に詰め込んでるって感じだったから、頭から溢れ出てくる自分を苦しめる言葉たちを活字で掻き消したかったんだと思います。
2020年にサービス終了のお知らせが流れてきた時「うわ、そういやめっちゃ見てたな」と思うと同時に、当時のわたしのことを忘れかけてるくらい今を生きてる自分がいることに少しだけ嬉しく思いました。

そんなわけで高校生の頃、先生に「さすがに単位足りないから留年だなぁ」と言われた時、留年自体は自分的には何の問題もないというか「そりゃそうだろうな」という感想でしかなかったのですが、お金のことは気になりました。

今まで母がお金をたくさん使ってる様子を感じた事がなかったし、いつも工夫しているように感じていたから、留年したとていつ良くなるかもわからない自分に投資をさせるギャンブルは恐ろしくて、後ろめたくて、退学を決意しました。

学年主任の先生に「学校は今しか通えないよ」「諦めるの?」みたいなこと言われて、当時は「学校は大人になっても通えるんで今は大丈夫です!」とか強がって返してたけど、あの頃の感受性で学生生活を送ることは何にも代え難いことだと思うので、出来たら、学生は学生を思い切りやった方がいい気がします。ただ当時の自分のコマンドには “やめる” しかなかったのです。

大丈夫!とは言いつつ、義務教育の範疇である中学校生活をドロップアウトし、ついには高校生という肩書きをも捨ててしまった自分にものすごくガッカリしていました。

何の肩書きもない、横になり続けるだけの生活。

何時間かに一回トイレに行くため縦になった時、部屋の窓から下校中の学生が見えて「わたしからは向こうが見えるのに向こうはわたしのことを認識する事がないんだ、外に出なきゃ誰もわたしに気付かないんだ、これじゃ社会の幽霊じゃん、それにこのままだと自分はマジの幽霊になってしまうだろうな」と急に危機感を覚えて “コンビニ店員” の肩書きを得るためにバイト。
5時間勤務を週3、ギリ!

オーナーさんと店長さん優しかったな。バイトの人たちも。もちろん同級生も優しかったほんとに。わたしって人に恵まれてるんだよなあ。

それなのに!

原因は様々絡み合っていると思うけど、元々はそんなに苦手じゃなかった自己開示が出来なくなって、自分の心に触れなきゃいけないことは他人に喋れなくなっていました。

それで、身も心も閉じこもってしまい世界から自分以外の人の心が消えていた気がします。自分の心ばかり見てるからその時は他人の心のことは想像ができなくて他人を傷つけていたと思うし、自分の傷ばかりに敏感になっていたような気もします。

自分と他人の境界線をあまりにはっきりくっきり引きすぎて、みんなの人生からわたしの存在が消えたらいいのになと思いながら布団の中で出来るだけ小さくなる時も、扉をぶっ壊して走り出してどっかの街の真ん中でわたしを見やがれと叫び出したくなる時もありました。

 

はあ。。。疲れる。。。

みんな混ざり合って生きてるのに。

 

でもずっと同じところをグルグルと回ってたら、ひとり頭の中で妄想の傷を量産する自分がだんだん面倒臭くなってきて、いっそさらけ出して社会と、他人と、摩擦してリアルに傷付いてみよっかな〜と思い始めました。

???

なんだか吹っ切れてからは、選ばされたような気がしてた高校を辞める選択も「この人生は自分のものなんだ」という実感に変わっていきました。

学校は何をしようがしなかろうがとりあえず自分の席に座れば一時間目、二時間目、と勝手に進んでいくから感じなくて済んでたけど、本当は全て自分で選べるし、選んでいるし、自分の人生は自分の足で進めるしかないことやその歩幅は人それぞれなんだということに気付きました。

決して学生生活を軽んじているわけではなく、わたしは学生をやれなかったのでむしろめちゃくちゃ尊敬しています。何者かであることや、はみ出さないことに注視しすぎて、それ以前に生きていることを忘れていた自分がいただけです。そして、思春期に受けた影響は良くも悪くもその後の人生にかなり響くと思うので、もうちょっと上手くやりたかったなーとかは思います(でも上手くやってたらたぶんアイドルやってない)。

だんだん人生が擦り減るだけのルーティーンからは抜け出せたけど、0か100かの考え方の癖は抜けないので、一旦 “自分は死んだんだ” と思うことにしました。
死んだかと思ったらなにやらボーナスタイムが始まったので、わたしの人生Part2は今ある自分の中のルールを疑って壊して広げることを生きがいにしよう、と決めました。まあこれすらもルールみたいなものですが。。

自分がやるなんてありえないと思ってること、やりたいことを何でもやってみて、それでもつまらないならそのときは本当に全てをやめることを許そうと思って、なんやかんやで今があります。まあなんてラッキー人生☆

いつも自分のことはこの世界の誰よりも自分が一番バカにしてるし、そしてなにより自分が一番バカになりたい。良いことも悪いことも思い切りたい。
この気持ちの振り幅によって、未だにこの手にある全てを失くしたいみたいな気持ちにたまーになってしまうのですが、でも酸いも甘いも全て自分が好きで選択しているものだから愛着があるのです。そういうものは気付いたら自分に染み付いてるから、手放すに手放せないのです。

誰かと見つめ合おうとすることで延長できる人生、ある!

 

う、ここまで長すぎる、長すぎて自分でも疲れてきた! やめたい! まとめようとすると文章長くなるのほんとまじ地力の無さを感じる。

読むとき疲れてると文章も頭に入らないし。。

まあ、誰かにとってあの頃のわたしのNAVERまとめのようなものにでもなってたらいいなー。

「にでも」、とか言ってるけどNAVERまとめの記事を書いた人も今のわたしのように一生懸命文章を書いたんだろうな、すみません。

ね。

「どうせ何回も続いてったら新しい人どころか最初見ていたみんなも見てくれなくなるんだ!! だから今のうちに言いたいこと言っておくんだ!!」という気持ちと「わたしがちゃんと惹きつける文章を毎回書ければそんなことを気にする必要もないのにね」という気持ち。

まああんま気にせず書けよ、とも言っています。わたしが。

てなわけで、それではまた。

©mayu/光文社

profile/mayu (ExWHYZ)

2017年8月に事務所の先輩グループBiSHのイベントでお披露目された「EMPiRE」の初期メンバーとして活動をスタート。同グループは2022年6月に突如解散し、同じメンバーの女性6名で「ExWHYZ(イクスワイズ)」を結成。2024年5月には、所属事務所・WACKのグループとしては初となる日本武道館ワンマンライブを開催し、成功させる。EMPiRE時代から作詞や振り付け、チームのまとめ役を担うコアメンバー。また個人としても、冠ラジオ番組にコンビニご飯のコラム執筆など、マルチに活躍。現在は、全国19都市、全20公演の『ExWHYZ TOUR 2024 ‘Futura Free’』を開催中!9月8日には追加公演も決定! 7月31日にExWHYZ 2nd EP「Sweet & Sour」をリリース。
公式X
公式Instagram

photo/Takuya Iioka
styling/Erika Abe
hair & maku-up/Yuri Ikeda[éclat] 

この記事が気に入ったら

Pick up