2023年5月に武道館ワンマンライブを成功させた6人組ガールズグループExWHYZ（イクスワイズ）の2nd EP「Sweet & Sour」がリリースされた。本作は、近年のライブで醸成されているメンバーとファンの「多幸感」をパッケージにする、というコンセプトから制作されたそう。メンバーのyu-ki、maho、mikina、nowが、楽曲の魅力を語り尽くします！
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maho「今回のEPは、私達と“ひと夏の不思議な冒険”ができます。爽快な気分になったり、そわそわした気持ちに包まれたり……楽しいよ（笑）」
mikina「一人で歩いている時に聞くと、それぞれの曲で主人公の気分を味わえると思います。気分が落ち込んで『全部、嫌だな』っていう時でもいいし、逆に嬉しい時でもいい。個人的には、『なんか今日は浸りたいなぁ』っていう日に歩きながら聴くとよいです」
yu-ki「優しさで包んでくれるような曲がたくさん収録されているので、眠れない夜に私は聴きたいかも。夜って、眠れなければ眠れないほど孤独を感じるから、ちょっと寂しくなることもある。『私は独りじゃないんだ』って、このEPが寄り添ってくれる感じがするので、温もりを感じたい時に聴いてもらえたら嬉しいです」
メンバーのmikina（©Takuya Iioka／光文社）
「Sweet & Sour」に収録されているのは全５曲。1曲目は『ドラマ』で、作詞はメンバーのmikinaとシンガーソングライター／ラッパーのASOBOiSMが、作曲はヒットメイカー久保田慎吾（Jazzin’park）が手がけた。
mikina「デモを聴いた時に私の中に思い浮かんだ言葉やテーマを、ASOBOiSMさんが整理して全体を構築してくれたのが今の形です。幅広い“愛の形”を描いていて、私たちのことを知らない人が聞いても心の中で誰かの顔が思い浮かべられる楽曲だと思います。
歌詞で気に入っているのは『灰色の世界がカラフルに変わった』という部分。人間関係って、良いことも悪いこともある。でもその人に出会っていなければ、どちらにも気づけなかったと思わせてくれるので気に入っています」
メンバーのnow（©Takuya Iioka／光文社）
2曲目の『NIGHT COASTER』は、岡嶋かな多が作詞、2024年3月に東名阪ツアーでコラボレートしたトラックメイカー／DJのSeihoが作曲とプロデュースを手掛けた。
now「仕事終わり、電車に乗って景色を見ながら帰る時に、めちゃくちゃピッタリな曲です。時間があっという間に過ぎていく感じが、東京の情景によく合います。この曲のダンスは、まったく止まらないと言っていいほど超ストイック。『髪振り乱して』っていう歌詞表現が新しくて、その部分がお気に入りです」
メンバーのyu-ki（©Takuya Iioka／光文社）
3曲目の『present』は、2024年4月にリリースされた楽曲で、EDMユニット「cross-dominance」にmayuとmahoがコライト(共同制作)と歌唱で参加して作られた楽曲。今回は、メンバー５人（レコーディングに参加したmayu、maho、mikina、now、yu-ki）が日本語歌詞でセルフカバーしたExWHYZバージョンが収録されている。
yu-ki「mayuとmaho２人ボーカルのバージョンから好きだった曲。『私も、こんな素敵な曲を歌えたら』という気持ちだったので、ExWHYZバージョンが出せたことが嬉しかったです。２人のバージョンとガラッと色が変わったところも、ぜひ聴き比べて楽しんでいただけたら！
mayu、maho 2人の時は、温かさのなかに憂いがあるところが魅力でしたが、私達が加わることでもう少しカラフルな柔らかい暖色系に近づいた感じ。同じ曲でも、歌う人によってこんなに印象が変わることに驚きましたし、ExWHYZとしての色が出せた実感があります」
メンバーのmaho（©Takuya Iioka／光文社）
4曲目の『教えない』は、気鋭のクリエイターKBSNK(カボスニッキ)が提供した楽曲だ。
maho「初めて聴いた時から、不思議な気持ちになれる曲調や歌詞に惹かれていました。抽象的な感じのする楽曲なのに、気がつくと自分の中にある色々な気持ちにリンクするのが魅力。２番が特にいいんです！ 『まだ知らなかった。知らないふりをした』という歌詞があるんですけど、この部分の歌割がきて喜んでいます（笑）。
ExWHYZで今までやったことない雰囲気の曲なので、ライブでやる時にどんなパフォーマンスになるんだろうと今からワクワクしています。」
“終わりに抗いたい”気持ちで歌う、切ない表題曲
5曲目の「Sweet & Sour」は「教えない」と同じくKBSNK提供の本EPのタイトルトラック。海や草原など広大な自然の中で撮影されたMVも、「マスター（ExWHYZファンの総称）」のあいだで大きな話題を呼んだ。
mikina「感情が揺さぶられる音がします。MV撮影の時に、私はずっと海で撮られていたんですけど、広い空の下でスピーカーから流れる『Sweet & Sour』と波の音しか聞こえなくて。その全部が相まって涙が出たり、笑ったり、言葉にできない感情が溢れてきたので、すごい曲だなって」
maho「振り付けも『こういう風にやってみたい』『こう見せられたら良いな』と自分たちで考えていたものを振付師さんに相談して、一緒に作ってきました」
yu-ki「ライブで歌っていると、感情にすごくリンクする曲だなと感じます。ファンのみなさんと一緒に過ごす時間はずっと続いてほしいけど、ライブには必ず終わりがある。その日に集まった人たちと、また会えるかもわからない。そういう儚さもあるから、ひとつひとつのライブを大事にしたいとか、みんなとの出会いを大事にしたい思いが湧いてくるんです。自分の心の中に、素直に入ってくる曲です」
now「ライブをするごとに想いが積み重なっていく曲です。今までやってきたライブへの想いに、その日のライブの想いが重なって、感情すべてを乗せて歌えるのがすごく幸せ。あと個人的に、サビ前の『等しく分けた果実に』ってところのyu-kiちゃんの歌声がめっちゃ好きなので聴いてください（笑）」
yu-ki「えへへ、nowありがと！（照）」
maho「日々ライブを重ねるたび、メンバーみんなも変化します。『Sweet & Sour』はそういう変化を鏡のように映して変化したり成長したりしていく曲だと思うので、これからのパフォーマンスが楽しみです。
今、私がこの曲に抱いているのは“抗いたい気持ち”。終わりについて歌っているんですけど、やっぱりそれって切ないから、抗いたくなっちゃう。日々のパフォーマンスを重ねていくことで、いつかはスッと受け入れられる日が来るのかもって、少し楽しみでもあります」
“自由”が生む一体感をライブで感じて！
左からmikina、maho、now、yu-ki（©Takuya Iioka／光文社）
ExWHYZのライブの特徴は、アイドルカルチャー的に楽しむ人もいれば、クラブのように音に酔いしれる人もいて、観客の楽しみ方が多様なこと。これからエントリーする人は、どのように楽しんだらいいでしょう？
now「好きなメンバーの名前を呼んだりしてもいいし、メンバーを見ずに音を楽しんでノッているのもアリ！ 一曲一曲の空間を自由に楽しんでもらえたら、私は一番嬉しいです」
maho「私も、思うまま楽しんでもらいたいです。たとえみんながそれぞれ好きに過ごしていても、そこに“自由”という一体感があると思うから。そういう空気を感じると、私たちもすごく高まって、『共鳴するってこういうことか』と思います」
now「いつも自由だからこそ、会場の全員が一つになった瞬間の感動がすごいんです！ この前のライブで『手を見せて‼️』って声をかけたらみんな反応してくれて、会場の奥の奥まで手が見えたのがすごく嬉しかった。普段は下を向いてノッている人たちも、私たちが煽った時は、たまには手を見せてくれたりしちゃってもいいんですよ!?（笑）」
yu-ki「毎回ライブをしていると、みんなの気持ちが伝わってきます。自然とお客さんたちの中から歌声が聴こえると、気持ちのキャッチボールができているって実感できて、すごく嬉しい。これからもみんなと目を合わせて、声を重ねて、一つ一つ思い出に残るライブをしていけたらいいな♡」
mikina「お客さんにはライブを見て感じた『何これ、楽しい！』っていう感情を大事にしてほしいです。みんなに合わせてワイワイ盛り上がるのが好きなら、そうした方が絶対楽しいじゃないですか。
でも、もしマイノリティになるのが怖くて無理に周りに合わせている人がいたら、私たちはその心を解いてあげたい。そうやって、お客さんと向き合ったライブを続けていけたらいいなって」
profile ExWHYZ／イクスワイズ
2022年6月に解散したEMPiREのyu-ki・mayu・midoriko・mikina・maho・nowの6名で、新たに結成されたグループ。5月から全国19都市を巡るライブツアー『ExWHYZ TOUR 2024 ‘Futura Free’』を駆け抜け7月31日にZeppShinjukuにてファイナル公演を行った。9月8日には同じくZepp Shinjukuにて、サポートアーティスト2名が加わった特別編成にて追加公演を開催。9月28・29日には沖縄桜坂セントラルでの再追加公演とFCイベントが決定。ExWHYZ 2nd EP「Sweet & Sour」が好評発売＆配信中！
photo／Takuya Iioka
styling／Haruna Aka
