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ExWHYZ mayuの「日々、ぼやき。」#5 夢中

©Takuya Iioka/光文社

©Takuya Iioka/光文社

4人組ガールズグループExWHYZ(イクスワイズ)のメンバー・mayuさんのエッセイ連載の第5回、新年一回目です!
ラジオ番組での「リスナーお悩み相談」が核心を突きすぎる……と高いコメント力で話題の彼女が、JJ世代の一女性として等身大の“もやもや”を赤裸々に綴ります。

こんばんは、ExWHYZのmayuです。

あけましておめでとうございます!!!
今年もよろしくお願いします。

まあ今年も変わらずぽつぽつだらだら書けたらいいなと思います。

先日ツアーファイナルを終えましたので、復帰してみて改めて今思う自分にとってのこの仕事について書こうと思います。

わたしは今ExWHYZというグループで活動しているわけなのですが、元々アイドル志望でも、音楽をやりたかったわけでも、歌やダンスが好きだったわけでも、人前に出たかったわけでもなかったです。
ただ家から出たかっただけで、オーディションを受けてラッキーで合格しただけなのでした。

なので、

本当にやりたいならストリートから始めているのでは?

とか、

曲なども自分で作っているはず

とか、

幼い頃からやっているはず

という思想が自分には基本的にありますので、歌やダンス、もっと広く言えば音楽に対してわたしは本気なのか? 好きなのか? 才能は? という疑問をこの7年ほど抱えながらいました。

合格をもらった時からずっと、与えてもらったものに対して「ありがとうございます!」の気持ちと「わたしのようなものが、失礼いたします……汗」という少しの引け目を感じながらやっていたような気もします。もちろん全部その時出来る全力でやってきたけど。

歌やダンスの技術を向上させるのは当たり前のことなのでそれはやるとして「ただやるだけならこれじゃなくたっていいし、わたしじゃなくたっていいだろ!!!!」とか思ってる自分もいるので、常に自分を問いただし震え立たせながら、手当たり次第とにかくやる!の日々でした。

そんな中で最近ひとつ思うことがあって、何年かこうやって過ごしていて「中卒なの社会においてまあまあ引け目感じるし、実際大変なこともあるんだろうけど、やってたらそんなに気にならないな、環境がラッキーなだけか」とか思っていたのですが、ぜんぜんマジで絶対勉強した方がいいということです(それはそう)。

知識量がどうとか、学歴がどうとか、そういうのももちろん無いよりかはあった方がいいんですけど、わたし的には”勉強の仕方を知っている”ということがデカいように感じます。

マジなんにせよ学びの方法を知らなきゃ話になんねー。。。
やったことがある、ってデカい。

なんで中卒かってのは、まあ、活休した理由と同じ理由で学生時代も学校に行けなくなって入退院を繰り返したりしてたので(学生時代の方がつらかったように思います)、活休したときも「あ、同じこと繰り返すんだ、てことは根本変えなきゃダメなんだ」と思って自分が通ってきた道と思考回路をなぞりなおして、ひとつひとつ整理してまた帰ってきました、疲れる、疲れた。笑

そんなわけで、わたしは机に向かうタイプの勉強の仕方があまり身に付いてないと思うんですね。

だからこう、フィジカルで学んでいく方法しかわからなくて。。。
そういう意味ではWACKという事務所が肌に合っていたのかもしれません。ここまでは基本的に現場叩き上げ系でやってきたと思うので。

でも、フィジカルで学ぶのって結構限界あるな。。。

というのが実際の感想としてありまして、どっちも出来たらもっと効率良く身に付けたり活用することが出来るんだろうな〜〜〜〜!! って最近やっと思っているところです。今かよ。

まあでも人って常に学んでいく生き物じゃないですか。
だからこれじゃなきゃダメとかいつじゃなきゃダメとかないと思うんです。でも体力とか気力って多分肉体の性能的に少しずつ落ちていくじゃないですか、だから早めにやった方が得ってだけで。

20年以上生きていての学び:自分は勉強の仕方を勉強したほうがいい

…………………………………。

それぞれの歩みがあります。

でも! でも、それに気付けるだけ自分なりにやれたってことは、とってもナイスな結果だと思います。

あーあ、本当にバカで嫌だ!って思いますよ、そりゃ。でもオーディションの時に訳のわからない液体(デスソースを溶かした水でした)を差し出されてそのままイッキしたところから、もうすでにバカなんですよね。「なんか…すごく不味くて辛いな……」とは思ったけどさ。そういう自分だった結果この仕事につけたわけだ、多分。

過去とか振り返らない(振り返れない、振り返りたくない)タイプなので、あんまり自分がやってきたことや出来たことを自覚出来ていなかったのですが、仕事を休んで自分のことを改めて見つめ直す作業をしたことでやっとそれらを自覚することが出来ました。

冒頭で書いたように、この仕事じゃなきゃ嫌だ!で飛び込んだわけではなかったし、与えてもらって始めさせてもらえたことだし、アイドルというものの形態的に(準備していただくことや協力してもらうことがすごく多いから)、自分に”確固たる何か”があると感じにくい、信じにくい状態だったのかもしれないです。

でも、「何もないなあ〜」でやってるのも嫌だったので、自分なりに”確固たる何か”を感じるために挑戦してきたものもいくつかあったりします。

全て無駄だったとはまったく思わないけど、自分のことを信じられない状態で慣れないことをいくつもやり続けるのは疲れることみたいです。

そして気付けば仕事を休まなきゃいけない状態になっていたわけですが、休みの期間で「なんでそもそもやってるんだっけ? そしてこれからもやりたいんでしょうか?」と、考えるよりも自分の心に問うておりました。

結果、わたしは夢中になれることが好きなんだろうなと思いました。

夢中になれたらどんな仕事でもいいのかもしれないです。で、今いちばん夢中になれることが歌って踊ることで、これが自分の好きなことなんだなって結論に至りました。

わかっていることもわかっていないことも、全部に対して自分なりの全力を尽くしていたわけですが、これからは好きの基準があるので、自分が持ってる体力や気力をコントロールしていけるような気がします。

手を抜くって意味じゃなくて、もっと濃い全力を自分の好きなことに注ぎ込める気がする!

やったー!
たぶんね。

それをやるために今は練習中です。人は変わっていくけど、すぐには変わらないので。そして変わっていくために少しは勉強の方法も知らないといけないなって思ったってかんじの感想文でした。

はあ。

この文章も一度締切を守って提出したわけですが、何日か経ってみたら「今の自分の気分とちょっと違ってきちゃったかも」と思って書き直させてもらいました。

公開の3日前。関わるすべての皆様ごめんなさい!!!

 

今年もがんばります!

©mayu/WACK、光文社

profile/mayu (ExWHYZ)

2017年8月に事務所の先輩グループBiSHのイベントでお披露目された「EMPiRE」の初期メンバーとして活動をスタート。同グループは2022年6月に突如解散し、同じメンバーで「ExWHYZ(イクスワイズ)」を結成。2023年5月には、所属事務所・WACKのグループとしては初となる日本武道館ワンマンライブを開催し、成功させる。EMPiRE時代から作詞や振り付け、チームのまとめ役を担うコアメンバー。また個人としても、冠ラジオ番組にコンビニご飯のコラム執筆など、マルチに活躍。2025年5月より『ExWHYZ TOUR 2025 ‘(unfinished) odds and ends’』の開催を予定している。
公式X
公式Instagram

photo/Takuya Iioka
styling/Erika Abe
hair & maku-up/Yuri Ikeda[éclat] 

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