コラム

「お食事に行ってきます」は正しい言葉遣い?間違いがちなNG敬語3つ

失礼のないように敬語で話さないと……と使い慣れない敬語に力んでしまい、大失敗というパターンはよくあります。

とくに目上やビジネスの場では失敗しやすいですよね。大事な場面で失敗しないためにも、基本的な敬語はマスターしておきたいところ。

そこで今回はマナー講師の筆者が“間違いがちなNG敬語”を3つ紹介します。

 

(1)「お食事に行ってきます」

(1)「お食事に行ってきます」

NG敬語のよくあるパターンとして、とにかく「お花」や「ご入学」のように「お・ご」のどちらかをつけておけば大丈夫だろうと思ってしまうことがあげられます。

冒頭の「お食事に行ってきます」はなにが間違いかと言うと、食事に行くという自分の行為に対して「お」をつけることで自分自身に敬語を使ったという形になっている点です。

この場合は「食事に行ってきます」が正解です。

「お・ご」は最初のうちはなかなか身につかないものですが、原則として相手があってのもの(相手の持ち物、行為、身体、相手から受けた行為や物事)と覚えておくとわかりやすいでしょう。

(2)二重敬語の「ご出席される」

(2)二重敬語の「ご出席される」

敬語に敬語を重ねてしまう“二重敬語”もよく見受けられるNGですね。丁寧に……と失礼にならないように慎重を重ねるあまり二重敬語になってしまうパターンです。

「ご出席される」は「出席される」だけですでに正解なのですが、つい「ご出席」としてしまうNGです。

同じように「○○さんがお帰りになられる」としてしまうパターンもありますが、こちらは「○○さんがお帰りになる」が正解です。

尊敬語が重複すると話がわかりにくくなる上に、相手に失礼になる場合もあるので注意しましょうね。

(3)身内への尊敬語「○○部長は○○時にお戻りになります」

(3)身内への尊敬語「○○部長は○○時にお戻りになります」

社会人の場合は、社内外における上司への敬語の使い分けができていないと恥ずかしい思いをするでしょう。

たとえば、社内で課長と話すときは「今日のお戻りは何時頃のご予定でしょうか?」と尊敬語を使いますが、お客様に対しては「課長の○○は本日、○○時に戻る予定です」と謙譲語になります。

慣れていないと難しく感じるかも知れませんが、ようは自分にとって誰が内側なのか外側なのかを考えれば間違えることはなくなります。

一見複雑そうに感じるかも知れませんが、慣れればスムーズに切り替えられますよ。

 

よくありがちなNG敬語のパターンを3つ紹介しました。

社会人に限らず、目上の人によく会う機会があるのなら敬語はとても大切。

状況や相手に応じて正しく使い分けられるようになっておきましょうね。

 

文/前濱瞳 画像/PIXTA(ピクスタ)(Ushico、よっしー、Fast&Slow)

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