新人社会人にとって敬語の使い分けは非常に難しいものです。
思わぬ勘違いで恥ずかしい経験をしたという人も多いのでは?
そこで今回は、マナー講師の筆者がビジネス敬語の間違いあるあるをご紹介します。
大人の女性としてビジネス敬語の間違いはあらためていきましょうね。
敬語の基本とは?
敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。
尊敬語は相手に敬意を表す言葉(いらっしゃる、お帰りになるなど)。
謙譲語は自分や身内、社内の人や物事をへりくだって表現する言葉(うかがう、失礼するなど)。
丁寧語は言葉遣いを丁寧にすることで相手に対する敬意を示す言葉(行きます、帰りますなど)です。
まずはこの違いを把握することからスタート!
「ご出席される」「お食事に行ってきます」はなにが間違い?
敬語を使おうと意識するあまり初心者が失敗しがちなパターンがふたつあります。
ひとつは「お食事に行きます」「召し上がりました」のように、“自分自身に尊敬語を使ってしまう”こと。
もうひとつは「お帰りになられる」「ご出席される」など2重に尊敬語を使ってしまうことです。
前者は「食事に行ってきます」「いただきました」、後者は「お帰りになる」 「出席される」が正しい使い方です。
尊敬語の重複は話の内容が分かりにくくなるうえに、相手に失礼になる場合もあるので十分に注意しましょう。
「山田部長がおっしゃったように」「部長の山田が申し上げましたように」はどっちが正解?
ここで注意しなければならないのが社内外における上司への敬語の使いわけです。
たとえば、社内で部長と話すときは「今日の戻りは何時ごろのご予定でしょうか」と尊敬を使いますが、お客様に対しては「部長の〇〇は本日、〇〇時頃に戻る予定です」と謙譲語になります。
自分の上司を呼び捨てにするのは最初は勇気がいるかも知れませんが、早いうちに慣れるようにしておきましょう。
わかりやすいポイントとして、ようは自分にとって誰が内側で、誰が外側なのかを考えればよいのです。
他社の人に対しては自社の人間(身内)には尊敬語を使わず呼び捨てにするのがルールです。
一見複雑そうな尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けや、身内へは敬語を使わないなどのルールですが、慣れればスムーズに切り替えられます。
新人のうちは慣れない敬語に焦ってしまいパニックになってしまうこともあるかと思います。
普段から意識しておくといいでしょう。
文/前濱瞳 画像/PIXTA(ピクスタ)(Ushico、kikuo、Fast&Slow、tomos)