コラム

「お久しぶりです」「ご苦労さまです」はNG?実は間違っている挨拶敬語3つ

仕事をしていると、社内外で挨拶をする機会はたくさんありますよね。

社内外どちらにおいても、挨拶は“誰に対してかける言葉なのか”を考えないと、慣れ慣れしい印象を与え、失礼になる可能性もあります。

そこで今回は、うっかり間違えがちな挨拶敬語をご紹介。親密度や関係性によってどの言葉を使うのかが異なりますので、しっかり使い分けれるようにしましょう。

 

(1)「お久しぶりです」「ご無沙汰しております」

しばらくぶりに会った方に対してかける挨拶敬語として「お久しぶりです」や「ご無沙汰しております」がありますが、あなたはどちらを使っていますか?

基本的な使い分けは以下の通りです。

「お久しぶりです」・・・友人・親しい先輩・プライベートで親交のあった知人(自分の立場に近い関係の人)に使う挨拶の言葉です。「ご無沙汰しております」よりも親しみがあり、気軽でカジュアルな印象を与えます。

「ご無沙汰しております」・・・ビジネス上でお付き合いのあった上司・先輩・取引先・お客様・あまり親密ではない相手に対して使う挨拶の言葉です。

“沙汰”は「便り・知らせ・音信」という意味があり、相手を敬って、長らく訪ねなかったり、便りをしないままでいたりすることを詫びる言葉。

そのため、「ご無沙汰しております」は「お久しぶりです」よりも丁寧な印象を与えます。

仕事を通して仲良くなった相手に対しても、仕事でお付き合いがある以上は礼儀を大切に「ご無沙汰しております」を使うのが正解です。

(2)「ご苦労さまです」「お疲れさまです」

お互いが気持ちよく仕事をするために上司・先輩・後輩とのコミュニケーションはとても大切ですよね。

「ご苦労さまです」は、目上の人が目下の人にかける“ねぎらいの言葉”ですので、上司に使うのはNG。

上司へのねぎらいの言葉としては、「お疲れさまです」が正解。これは、上司、部下と立場関係なく使える言葉です。

あなたがベテランになっても、部下へかけるねぎらいの言葉としては、少し威圧的に感じてしまう「ご苦労さま」よりも「お疲れさま」のほうがおすすめです。

(3)相手を選ばずに使える!「ご自愛くださいませ」

「ご自愛くださいませ」は、相手の体を気遣うときによく使う締めの挨拶の言葉で、相手を選ばずに目上の方にも使えます。

ここでよく間違えるのが、「お体ご自愛くださいませ」と、「体」を付けてしまうこと。

“自愛”は、自分を大切にすること。

体をいたわるという意味が既に含まれているので、“お体”を付けると二重の意味になりNG!

「どうぞご自愛くださいませ」が正解です。

「季節柄ご自愛くださいませ」「まだまだ暑い日が続くようですので、くれぐれもご自愛くださいませ」などと、季節に合わせてアレンジをすると自然です。

 

いかがでしたか? 挨拶敬語は使う機会が多いので、間違いがないようにしっかり覚えておきましょう。やり取りの最後に気遣いの言葉があると“心”が伝わり、なおよいですね。

 

文/西谷依里子 画像/PIXTA(ピクスタ)(kou、xiangtao)

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