日頃、テレビや雑誌などで何気なく目にしているものの、“本当に正しい読み方かどうかは自信がない”という漢字は、意外と多いのではないでしょうか。
職場はもちろん、友人や彼の前でうっかり誤った読み方をしてしまい、恥ずかしい思いをした……なんてことは、避けたいところですよね。
そこで今回は、読めそうで読めない漢字を5つピックアップしました。
あなたは何問読めますか?
問題1:「手職」
手を使ってする職業のことを「手職」といいますが、なんと読むか知っていますか。
正解は「てじょく」もしくは「てしょく」です。
「しゅしょく」と誤って読んだ方もいるのではないでしょうか。なお、外でする仕事のことをいう「出職」は「でしょく」と読み、自宅でする仕事を指す「居職」は「いじょく」と読みます。言葉によって「職」の読み方が濁音化することがありますので注意しましょう。
問題2:「発足」
組織などが設けられ、活動をはじめることを「発足」といいますが、いざ読み方を聞かれると自信がない方も多いのでは?
正解は「ほっそく」です。
「はっそく」と誤って読んでしまった方もいるのではないでしょうか。「発」という漢字は、「発端」「発作」など、「ほつ(ほっ)」と読む場合もあるので注意が必要です。「プロジェクトチームを発足する」など、ビジネスシーンで用いられる機会もあるので、しっかり覚えておきましょう。
問題3:「然々」
長い言葉を省略して代用する言葉を「然々」といいますが、あまり見慣れないので、正しく読める人も多くはない漢字のうちのひとつです。
正解は「しかじか」です。
「全然」「漸々」「前々」は「ぜんぜん」と読むので、同様に「ぜんぜん」と、誤って読んでしまった方もいるのではないでしょうか。また、「斯く斯く然々」は「かくかくしかじか」と読みます。こちらもあわせて覚えておくようにしましょう。
問題4:「菜箸」
読み方を聞くと納得するけれど、漢字だけ見ると読み方を間違えてしまいがちなのが、この漢字。
正解は「さいばし」です。
みなさんもご存知のとおり、料理をつくったり、取り分けたりするときに用いる長い箸のこと。「なばし」と読み間違えてしまう方もいるので、気をつけましょう。
問題5:「凹凸」
出っ張っていたり、へこんだりしていて、平らでないさまを 「凹凸」といますが、他の読み方と混同している人もいるのではないでしょうか?
正解は「おうとつ」です。
「凸凹」と反対に書くことで、「でこぼこ」と読みます。混同して、誤って読んでしまいやすい漢字なので、注意しましょう。
あなたは何問正解できましたか?
正しい読み方を知らないままにしておくと、思わぬところで恥ずかしい思いをしてしまうこともあります。
今日から気をつけて、正しい読み方ができるようにしておきましょう。
文/桜井美穂子 画像/PIXTA(ピクスタ)(kou、metamorworks、aijiro、cba、ふじよ、studiojh)
参考文献/大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)