書類やお手紙など、手書きで漢字を書く際に、“この言葉って、この漢字でよかったっけ?”“なんとなく覚えているけれど、こんな漢字だっけ?”と思った経験、誰しも一度はありますよね。
パソコンやスマホが主流となった今、手書きで書くことが少なくなり、“覚えている気がする”くらいの漢字が増えていませんか?
そこで今回は、書けそうで書けない漢字を5つご紹介。
正しく書けるかどうか、チェックしてみましょう!
(1)「とくい」な才能
人並みはずれた特殊な才能を意味する「とくいな才能」。テレビや本で見る機会も多いかと思います。
さて、みなさんは「とくい」の漢字、書けますか?
「とくい」の漢字は……
「特異」です。
「得意」と書き間違えてしまわないように注意してくださいね!
(2)印象に残った言葉を心に「めいき」する
心にきざみこむことを意味する「めいき」。
映画や本のセリフ、歌の歌詞や人の言葉など、“すばらしいな”と思ったとき、みなさんも心に「めいき」したことがあるはず。
なんとなく書けそうな気がするけれど……という方も、考えてみてください!
「めいき」の漢字は……
「銘記」です。「明記」ではありませんよ。
「銘」の漢字をしっかり書けるかがポイントなので、「銘」を忘れないようにしましょう。
(3)「うたい」文句
宣伝するための言葉を指す「うたい文句」。
漢字は見たことがあるけれど、いざ書くとなると、書けそうで書けない方も多いのではないでしょうか。
ヒントは、この漢字の部首が「言」(ごんべん)です。
「うたい」の漢字は……
「謳い」です。
書けなかった方は、この機会にぜひ覚えておきましょう。
(4)「がんせい」疲労
目の疲れや痛みを意味する「がんせい疲労」。
パソコンやスマホを見続けている現代人の多くが悩んでいる症状かもしれませんね。
そんな「がんせい疲労」の「がんせい」、みなさんは書けますか?
「がんせい」の漢字は……
「眼精」です。
この「眼精」を「眼性」と勘違いしている方もいるようなので、書き間違いには注意しましょうね!
(5)酔いが「さめる」
お酒などに酔った状態から正気に戻るときに使う「酔いがさめる」。
会話では頻繁に使われる言葉ですが、いざ書くとなると、“部首は分かるけれど……”と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
「さめる」の漢字は……
「醒める」です。
「醒める」は「酉」に「星」と書くんです。これを覚えておけば、今後スラスラ書けそうですよね。
いかがでしたか。
“きっと書けるはず”と思っている漢字でも、意外と書けないことが多いもの。
この機会に、もう一度正しい漢字を覚えておくようにしましょう。
文/桜井美穂子 画像/PIXTA(ピクスタ)(プラナ、Fast&Slow、Ushico、SAMURAI、zak) 参考文献/大人の漢字力研究会『読めそうで読めない漢字 書けそうで書けない漢字』(光文社)