父は起業家、自身も中学生でCEOになり、現役慶應生。正直、人から叩かれてきたことも多かった。編集部が気になったのは、それでも椎木さんがスタンスを変えなかったワケ。“自分らしい”が大事な時代に、生きやすくなるヒントを教えてもらいました。
ジャケット¥54,000トップス¥19,000(ともにWAKE)スカート¥9,800(KAWI JAMELE)その他(スタイリスト私物)
どうしたら全部できるのかを経営者の父に相談したことがきっかけでした。
代表取締役を務める『株式会社AMF』を立ち上げたのは中3の頃。当時「アプリを作りたい」「芸能事務所を運営してみたい」みたいな夢が13個あって、どうしたら全部できるのかを経営者の父に相談したことがきっかけでした。昔からいろいろなことに同時に取り組むのが好きで、部活もダンス、放送部、生物愛好会、茶道部、体操部…と5つ掛け持ち。毎日忙しくしていたけれど、それでも何か満たされなくて。どうしてかなって思った時に、ずっとやりたいと思っている13個の夢を、“ 今は部活で忙しいから、大人になってからやればいいや”って逃げているだけだって気がついたんです。
そうして迎えた中3のクリスマスの朝。中1の時に父に教えてもらった、夢を叶える方法=「起業」をいまやろう。そう思い立ち、その日のうちに父に行政書士さんを紹介してもらい、アポイントを取って会いに行きました。けれど、会社名も事業内容も定まっておらず、「決めてからまた話し合おうか」と帰されたり、会社を運営する上で必要な定款の“款”が読めなかったり(笑)。本当に何も分からないまま飛び込んだ感じでした。
実は、中学に入るまでは完全に陰キャラでした。
起業をしているからなのか、よく「自信ありそう」とか「強そう」と言われることの多い私。幼稚園の頃は友達が少なくて、小学生になっても友達といえば図書室の本(笑)。
実は、中学に入るまでは完全に陰キャラでした。
でも、キラキラしていた同級生を見て、「私もどうしても変わりたい!」と思い、環境が変わる中学進学のタイミングで一念発起。小6の春休みに“オーラ 出し方”でGoogle検索をして(笑)、検索結果にあった“自分に自信をつけるおまじない=鏡を見て自分を褒めること”を春休み中ずっと繰り返しました。単純だけど、そのおまじないを試していたらだんだん自信がついてきて。今、「自信がありそう」と言われるのは、この時の経験があったからかもしれません。“周りに弱い部分を見せたくない”と思い始めたのもこの頃。
炎上している方がホッとするのが本音です(笑)
うじうじしていた時は人に憧れることもあったけれど、自信がついていくうちに“自分を卑下して親近感を持ってもらうよりは、私は私”と思うようになって。周りに合わせて媚びに行くより、自分で信じたスタイルを突き進む方がずっとカッコいいって思えたんです。だから、落ち込んでいる姿も、泣いている姿も人に見せることはしません。親友も、私の泣いた顔は見たことないんじゃないかな。逆に言うと、褒められたり、心配されるのが苦手なんです。特に褒められると恥ずかしくて、くすぐられてる感覚になっちゃって。だから炎上している方がホッとするのが本音です(笑)。
最近始めたYouTubeチャンネルのコメント欄も、「ああ私らしいな」って思っていました。それに、ご指摘いただくコメントって冷静に私のことを見てくださっているから、実は勉強になるんです。親近感がある方が応援してくれる人が増えるとはわかっているけれど、私、アナ・ウィンターとかマーガレット・サッチャーみたいな“鉄壁っぽい女性”にとても憧れがあって。周りの意見に惑わされすぎず、“自分らしさを大事に”生きていけたらいいな、って思うんです。
撮影こぼれ話
都内にある某高層ビルの屋上で行われたこの日の撮影。高所恐怖症の男性スタッフをよそに、「高いところ、大好き!」と、ノリノリで撮影に応じてくれました。差し入れの『タルティン』の映えスイーツにアガる可愛らしい一面も♡
撮影/田形千紘 ヘア・メーク/RYO〈ROI〉スタイリスト/森 大海 取材/坂本結香 編集/菅原南美
※この掲載の情報はJJ12月号を再構成したものです。