特集

JJモデル・藤井夏恋が‟脱・妹キャラ”した理由

夢に向かって日々進化し続けるJJモデル。彼女たちの本音に迫り、その魅力の裏にある努力やストーリーを教えてもらいました。
今日ご紹介するのは、最近JJモデルの後輩も増え、脱・妹キャラした藤井夏恋。理想に近づくためにステップアップ中だという彼女の今の心境をたっぷりお届けします。

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17 歳でJJモデルになって6年。これまでを振り返って大変だったことは何?

私は、自分の笑顔がずっと好きじゃなかったから…モデルになりたての頃はカメラの前で自然な笑顔を作るのに苦労しました。当時は妹キャラだったこともあり、髪型や服装も可愛い系が多かったのですが、年齢を重ねるごとに私自身シンプルが好きになりました。求められる自分に近づくことと、本来の自分を表現することの狭間で葛藤していたこともありました。でも、20歳を過ぎたあたりかな? 周りの意見に流されず、自分の意見を発信するようになったら、「夏恋っぽいね」って言われることが増えてきて…自分がやっていることにも自信が持てるようになりました。

妹キャラだった夏恋も 23 歳。 JJ モデルの後輩も増えたけど、自分で「大人になった」と感じる部分は?

そっか〜、もう先輩なんだ、私!(照)そうですね、23歳になって…物事を現実的に捉えるようになったかもしれないです。元々考えることは好きで、最近は何事に対しても「私だったらどうするか」と向き合うようにしています。今まで何かに挑戦するときは「とりあえずやってみよう!」という精神でしたが、それもガラッと変わりましたね。「今やることに意味があるかな?」とか「もうちょっと自分がこうなってからの方がいいかも」と、一度立ち止まって冷静に考えられるようにもなりました。

そう考えられるようになったのは何がきっかけ?

仕事でもプライベートでも大人と接することが多くなり、視野が広がってより現実的に考えることが増えたのかもしれません。É-girlsが新体制になり、よりグループの方向性や自分のビジョンが明確に見えてきたので、現実を受け止めて取捨選択ができるようになった気がします。

自分の意見がきちんとある夏恋 だけど、グループの活動でも積極的に意見するタイプ?

メンバーのことやグループについては積極的に発言できるけど、みんなの前で自分個人のことを言うのは意外とできないタイプです(笑)。「自己中にならないかな?」って心配になっちゃいます(笑)。自分の中でやりたいことはあるけど「こういう仕事がしてみたい」というのをマネージャーさんに伝えるのも結構勇気が必要で…(汗)。

でも、最近はなるべく発信するようにしています! 今シーズン、サマンサベガさんとコラボさせていただいているのですが、このプロジェクトも「ずっとバッグを作ってみたい」と思っていた気持ちを伝えたことから始まりました。周りは「そうだったの!?」という反応が多くて、やっぱり自分の言葉でちゃんと発信しないと気づいてもらえないですし、チャンスも逃してしまうと実感しました。これまでは何でも自己解決してしまう派で、嫌なことも我慢して、それがストレスになったりもしてたけど…今は自分の気持ちを周囲に伝える努力をするようになりました。

他にも写真集を出したり、新しいことに挑戦しているもんね。やりたいことってどうやって見つけてる?

極端ですけど、〝明日死ぬってなったら自分はどうするか?〞と考えると、自然と自分のやりたいことって出てきます。あとはアラン・ワッツという哲学者の「もしもお金が存在しなければ、あなたは何がしたいですか?」というスピーチにも影響を受けました。確かにお金が存在しなかったらやりたいことだけに集中できるし、本当に自分のやりたいことが見えてくるなと。このスピーチはYouTubeでも見られるので、読者のみなさんにもぜひ見てほしいです!〝やりたかったこと〞が〝やろう〞に変わると思います!

夏恋の座右の銘ってある?

「心から美しく」という言葉を座右の銘にしています。この言葉を意識していれば、嫌なことがあってもネガティブな発言をしなくなりますし、悪口を言っている人に対しても「それはこう思うよ」って一歩引いて対応することができるようになります。ことわざでもなんでもないけど、自分が変われた言葉です。

モデルとしてはどんな存在になっていきたい?

どんなテイストのファッションやヘア・メークでも〝藤井夏恋らしさ〞が出せるモデルになりたいです。メンズ誌にさらっと出るのもカッコいいですし、自分で枠を決めつけずいろんなジャンルに挑戦して、モデルとしての表現の幅を広げたいです。

じゃあ、夏恋が考える〝藤井夏恋らしさ〞って?

可愛いとかカッコいいとかセクシーの裏に、海外の女のコみたいなやんちゃな要素があるのが私らしいのかな…? キレイに染められた感じではなくて、そこにギャップがある感じ。私自身、誰かのファンになるときって、その人のリアルな部分を見たり知ったりするときなんですよね。あまり自分を作らず、人間らしいところを見せていきたいなと思っています。だからインタビューも本当に素で答えています(笑)。最近はオンとオフの差もなくなってきました。いい意味で周りを気にしなくなったのは〝妹キャラ〞から脱することができたからかもしれないです。

アーティストやモデルの活動を通じて多くの目標を叶えてきたけど、20 代のうちに達成したいことは?

藤井夏恋のイメージを確立して、存在価値を上げたい。音楽もファッションも自分の好きなことを突き詰めて、多くの女のコに支持されるアイコン的存在になりたいです。自分の将来について大体のビジョンは頭の中にあって、今はそのイメージに近づくために逆算して、やるべきことに向き合っているところです。自分のブランディングだけではなく、モノや人をプロデュースすることにも挑戦していきたいです。MVのコンセプトを一から考えるのも好きですし、私の写真集も、テーマ決めやスタッフさんのキャスティングの段階から関わらせてもらって…その気持ちはさらに強くなりました。絶対こうしたらみんなに喜んでもらえるっていうものを創り出す自信はあります!

撮影こぼれ話

JJモデルが集結したこの日の撮影。スタッフが「この中で夏恋が一番お姉さんだね」と言うと、照れたように笑っていた夏恋ですが…カメラ前ではスイッチが切り替わりカッコいいモード全開! 思わず圧倒されて見入ってしまいました!

撮影/小川健太郎 ヘア・メーク/森 ユキオ、陶山恵実〈ともにROI〉スタイリスト/鳥山悦代〈One 8 tokyo〉 取材/坂本結香 編集/千田真弓
※この掲載の情報はJJ12月号を再構成したものです。

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