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kemioが語る「ぼくがアメリカに行った理由」

初の著書『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』が、15 万部の大ヒットとなったkemio さん。
10 代、20 代から絶大な支持を受ける彼は今、アメリカに拠点を移して活躍しています。その理由をJJに語ってくれました。

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なんか自分って中身空っぽだなって感じたんですよね――

今日は「明日を変えるAround20」というテーマなのですが、kemioさんは、20代になっていかがですか?

早いですね。僕、10代の頃からこういうお仕事をやらせてもらっているんですけど、当時会う人会う人に「何歳?」って聞かれて「19です」って答えると、「20歳になったらあっという間だよ」って、みんな口を揃えて言っていて。

定型文かよ、お前たちって思っていたけど、気付いたら自分ももう24歳で。やっぱりその早さに驚きますね。

20歳を超えてからのこの4年間でなにか変わりましたか?

体力の減りは早くなりましたね。お体の話でいうと。もうディズニーランドに朝からは行けない。朝から行くなら15時で帰るかアフター6、その2パターンでしか行けないですね。あと乗り物とかも1つか2つ乗ったくらいで満足してしまう。

昔の「チケット高いからもっと回らなきゃ!」っていう感覚がなくなりました。そういうので年齢を感じますね。

メンタル面では?

20歳になって自由が増えて、アメリカに引っ越して英語を一から勉強していくなかで、経験値というかレベルは上がったなと思います。精神力もペペーって上がった気がします。

20歳でアメリカに行ったきっかけは?

僕、最終学歴が高校なんですけど、卒業してお仕事をさせていただくようになって、なんか自分って中身空っぽだなって感じたんですよね。

実際に勉強とかも嫌いだったので。お仕事で会うのって自分より年上の方が多いし知識も豊富で、そういう方と会話しているなかで「人と違う経験をして、それを発信していきたい」って考えるようになって。20歳がちょうどいいタイミングかなって思って、ANAに乗りました。

実際アメリカに行って、アメリカから見る日本はどういう印象ですか?

超清潔。だってゴミが落ちてないじゃないですか、街に。あとなんだろうな、便利さでいうと100パー日本だと思います。

アメリカにもセブンーイレブンがあるんですけど、商品のラインナップの充実度合いは比べちゃいけないくらい違う。あとは郵便が正確に届くとか、日本は感動するところが多いですね。

文化的なところではどうですか?

日本とアメリカ、どちらにもメリット・デメリットはあると思うんですけど、アメリカは自分を大切にして生きている人が多いなと感じました。日本人が自分を大切にしてないっていう意味じゃないんですけど、アメリカでは何歳になっても自分の好きなことをやっている方が多いなって感じましたね。

例えば、30、40代になっても「俺は歌手になりたい」って夢を追いかけてる人がいたり。あとはやっぱり日本人ってシャイな方が多くて、駅で転んでる人がいても助ける人って意外と少ないじゃないですか。アメリカ人はそんなことなくて、むしろ積極的に話しかけてくれる。

いきなり「その服、どこで買ったの?」って聞かれることもあるし、そういうのってすごくいいなって感じました。

ちなみになぜLAを選んだのですか?

本当はニューヨークに引っ越したかったんですけど、当時超貧乏でニューヨークは死ぬって思ってて。

あとLAって日本人が多いんですね。だから大きい日系のスーパーがあったりして、「なんかあったら助かるべ」って思ったのと、日本からもニューヨークに比べると近かったのでLAにしました。

日本とアメリカを行き来する生活のなかで、アメリカに行く前の自分と変わったなと思うところはありますか?

あ〜、なんでも一人でできるようになって、強くなりすぎた気がします。「自立しすぎてどうしよう」って。逆に。ひとり焼き肉も全然いけちゃうし、周りを見ていて「こんなことも一人でできないの?」って思っちゃう瞬間があったりとか。

強すぎて、子孫残せないまま死ぬのかなって思ったりします。それが最近のテーマです。子孫を残さず他界、みたいなのにはならないように気を付けます、はい。

アメリカに行ってよかったことは?

まだまだですけど、人が経験してないことを経験できて、シェアできたことはよかったです。あとは英語が話せることで仕事の幅も広がったりとか、いいことはたくさん増えましたね。

撮影/川﨑一貴<MOUSTACHE> ヘアメーク/高山ジュン<nude.> スタイリスト/西村哲也 取材/坂本結香 編集/岩谷 大
※掲載の情報はJJ12月号を再構成したものです。


 

1995年10月16日生まれ。東京都出身。193cm。高校時代にVineの投稿で注目を集める。2016年末からは生活拠点をアメリカ・ロサンゼルスに。モデル、歌手、YouTube、Instagram、Twitterなどで発信を行うクリエーター。著書に『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』(KADOKAWA)がある。

明日配信の第2回では、選挙に関する話や「マイノリティ」についてのお話など、より深くけみおさんの内面に迫ります!

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