服好きだからアパレル企業、コスメ好きだから化粧品会社…そう思って就活しても、実際はもっといろいろな職種があります。学生目線ではわからない旅行業界のリアル、取材を基にJJモデルが演じました。
旅行が好きならキャビンアテンダント
こんな服着て働きます
勤務中は制服着用。空港に着いたらすぐに制服に着替えて業務に取りかかれるよう、ワンピースなどの着替えやすい服と まとめ髪で出社することが多い。イヤリング¥15000(ココシュニック)その他スタイリスト私物
丹羽三希さん(24歳)
千葉県出身・中学時代に経験したシンガポールでのホームステイの際、英語を使って働くCAに憧れ、高校卒業後K外語学院の国際エアライン科に入学。卒業後はジャパン空輸の国内線CAとして乗務。23歳でカタールエアラインに転職しキャリアアップ。現在はドーハ在住でヨーロッパやアメリカの国際線CAを務める。滞在先での様子を鍵付きのインスタグラムにアップするのが趣味。
好きなもの:カフェ巡り、アフタヌーンティー
出没エリア:麻布十番、羽田、蒲田
将来の夢:CA引退後、マナー講師になること
旅行好きさんの職業研究
旅メディアライター
特定の旅メディアに所属し、 記事を執筆。PV数に応じたギャランティが支払われることが多く、安定した収入に。
ホテルウーマン
高収入が狙えるのは外資系や大手ホテル。スキルを身に付けたり、人脈を培って転職し、キャリアアップする人も。
キャビンアテンダント
入社年数やスキルに応じて給料もアップ。航空会社によっては家賃や光熱費も会社が負担してくれるところも。
トラベルインフルエンサー
この職業だけで稼ぐことはなかなか難しいけれど、自分では選ばない場所に行けたり、人脈を広げることができる。
「旅行を巡る仕事」のリアル
旅にはアクシデントがつきもの。提案力と瞬発力、両方が求められている
「仕事を通じていろんな国を訪れることができる」と毎年憧れの職業の上位にランクインするCA。エコノミークラス担当から始まり、ビジネスクラス担当にアップグレードしたタイミングで昇給があるのが一般的だそう。1〜2年目の月収は40万程度。福利厚生も充実しているので恵まれた環境と言えそう。
ただ、華やかそうに見えて体力や気力が常に求められる仕事。外資なら月に5カ国程度訪れることができるそうですが、そのぶん時差ボケ対策や体調管理も徹底しなければなりません。乗客の国籍も多様なので、文化や宗教の違いにその都度対応することも必要。
マニ ュアルはあるもののお客様の表情や態度で自分なりに察知して臨機応変に対応することが求められます。クレー ム対応も日常茶飯事。いかに相手が納得する案を提示できるか、提案力が問われる場面も多々。ですがその経験を通じて視野が広がり、成長できるのもこの職業の魅力です。
またホテル業界も旅好きな学生の間で人気。1番に求められるのは「人のために何かをしたい」というホスピタリティ精神。お客様のリクエストに対してNOと言わずに代案を出す機転の速さも必要で、CA同様に柔軟な姿勢や提案力が必要不可欠。
高級ホテルになればなるほどお客様ファー ストな世界なので、お客とホテルウーマン、どちらの立場でホテルに携わることが好きなのか、採用を受ける前に冷静に考えたほうがいいとの声も。
そして最近話題なのがトラベルインフルエンサー。各国の観光局や外資系ホテルなどが主催するプレスツアーに参加しその国の魅力を発信する仕事です。「タダでいろんなところに行けて、 お金ももらえていいな」と憧れる人が多いですが、渡航費と宿泊費をクライアントが負担するだけで報酬は出ないことがほとんど。
滞在先では朝から晩まで取材に追われ、フォトグラファー・ライター ・スタイリストなど1人で何役もこなさなければなりません。帰国してからも写真編集や記事制作などの業務があり、インスタにアップされる 1枚の写真の裏には多くの努力が隠されています。その国のよさを自分のフィルターを通して伝えたいという、強い思いがあってこそ成り立つ職業です。
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※この記事は個人への取材を基に作成しております。企業・年齢・経験などにより、待遇や年収が異なる場合もあります。ご了承ください。
モデル/Niki 撮影/水野美隆〈zecca〉 ヘアメーク/小澤麻衣〈mod’s hair〉タイリング/田臥曜子 取材/坂本結香 編集/小林麻衣子
*掲載の内容はJJ3月号を再構成したものです。