日本独自の妖怪文化とアートを世界へ発信する書籍『POP YOKAI 現代百鬼夜行　Contemporary Character Art of Japan 』

2024/9/18　世界に先駆け 日本先行発売

香川県・小豆島の「迷路のまち」（土庄本町）の妖怪美術館（小豆島ヘルシーランド株式会社）は、フランスの出版社「Rockbook」から、日本独自の妖怪文化と現代の妖怪アートを和英バイリンガル版で世界へ発信する書籍『POP YOKAI 現代百鬼夜行 Contemporary Character Art of Japan』を2024年9月18日に発売します。（日本国内先行発売）本書は、点在する4館からなる妖怪美術館に入館し体験するような文脈を軸に構成されており、展示作品を含むコンテンツをカラーで紹介。また、日本における妖怪の起源や歴史も伝統的な絵画と共に掲載しています。日本国内では洋書取り扱い書店で先行発売され、2024年11月頃より世界各国で販売されます。
世界で唯一現代の妖怪アートが集まる美術館

瀬戸内海の小豆島にある「妖怪美術館」世界で唯一、現代の妖怪アートと出会える場所。本書はこの美術館を、紙上に再現しました。妖怪の語りに導かれながらその起源や歴史を知り、オリジナリティあふれる妖怪の造形を楽しみ、現代人が今、何に想いを寄せているのかを探ることができます。

妖怪に関する著書多数、日本人初の妖怪博士・香川雅信（兵庫県立歴史博物館学芸課長）による監修。世界的ベストセラー『人生がときめく片づけの魔法』（近藤麻理恵著）の翻訳を手掛けた平野キャシーが翻訳・英文監修。妖怪美術館の館長で妖怪画家・柳生忠平による描き下ろしの作品や、香川県ゆかりの伝承も紹介します。

はじめに

瀬戸内海の穏やかな波間に浮かぶ小豆島。この島には路地が不規則に走り、物陰に何か潜んでいそうな「迷路のまち」があります。2011年、そこに小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM（メイパム）が、明治から昭和にかけて建てられた呉服屋の蔵、醤油屋の倉庫、印刷工場、庄屋の屋敷を再生して現代アート美術館を開館。2018年に現代人が創作した1,000体近くの妖怪立体アートを展示する「妖怪美術館」としてリニューアルし、現在に至ります。私たち妖怪美術館が紹介するのは、古くから伝わる妖怪の知識に加え、現代においてもなお新たな形で生まれ続ける妖怪たちの物語です。妖怪が日本のアートと日本人の感覚の中でどういう存在なのか、そして今、その存在がどのようなアートを生んでいるのか、本書を通じて解き明かしていきたいと思います。妖怪の作品群は、「妖怪造形大賞」コンテストの全応募作品で、国内外から集められた自由な発想から生まれたオリジナル作品です。所蔵作品は、古来の妖怪文化と現代のポップカルチャーが融合した日本文化の新しい局面を垣間見せています。このコンテストの審査委員には、漫画、アニメ、フィギュア、ゲームなど、日本のポップカルチャーを牽引する第一人者が名を連ねています。妖怪たちが語る物語は、現代人の心を映す鏡といえるのではないでしょうか。私たちが直面する現代の問題にも光を当て、多様性を受け入れ、寛容な心を持つことの大切さも教えてくれます。妖怪美術館の究極のミッションは「妖怪」を世界語にすることです。本書を通じて幽霊ともモンスターとも異なる、日常の暮らしに息づく妖怪の魅力を感じてください。

妖怪美術館館長 柳生忠平

（本文から引用）
現代の妖怪

妖怪は人間の思考の中にいる。人間が想像力を発揮して、いろいろな物語をつくって、楽しんだり、癒しを得たりしようとするとき妖怪たちは生まれます。今日も人間は妖怪をつくり続けて、増え続けているのです。神話や伝承の中の妖怪だけでなく、江戸時代に増えた妖怪画の焼き直しでもない。新しい名前、新しい姿の妖怪が創造され続けています。漫画やアニメ、ゲームなどにも活躍の場をどんどん広げながら、妖怪の姿は時代を映しながらアップデートされていきます。社会の風刺、人間自身の怖さ、おかしさ、楽しさ。世界が光で照らされるほど、人の闇は深くなり、妖怪の住処は増えるのかもしれません。

ニューヨーク・タイムズに掲載された作品も収録

「第6回妖怪造形大賞」の最終審査会を開催した2023年3月に、ニューヨーク・タイムズの取材を受け、同年4月17日には「日本の妖怪が本当に特徴的なのは、古典的な伝説に固定されていたり、狭い範囲の登場キャラクターに限定されていないことだ。むしろ、各世代が現代の不安を反映した新しい妖怪を創作している」という内容を含めた記事が大きく掲載されました。全世界の人々にも共感を得られる、SNSの妖怪「妖怪いいね！いいね！」、電車に棲み乗客の表情を奪う妖怪「顔ぬすびと」、ハイヒールの妖怪「がいはんぼし」などニューヨーク・タイムズに掲載され世界に紹介された作品も収録。

A Japanese Island Where the Wild Things Are（ニューヨーク・タイムズ 2023.04.17 ）
https://www.nytimes.com/2023/04/16/world/asia/japan-shodoshima-yokai.html

香川県ゆかりの伝承を妖怪画家・柳生忠平が描きおろし
小豆島に数多く伝承が残る妖怪「カボソ」や「ゴセンボ」、屋島の「太三郎狸」、根香寺の「牛鬼」、「だいだらぼっち」など香川県ゆかりの伝承を当館の館長で妖怪画家・柳生忠平による描きおろし作品とともに紹介します。

妖怪画家・妖怪美術館館長｜柳生忠平
小豆島で生まれ、幼少期から妖怪の存在を信じて創作活動を続けているアーティストです。現在も小豆島を拠点に東京・名古屋・京都・大阪など大都市をはじめ、日本全国で作品展を開催。台湾、イタリア、フランスなど世界各国で展示活動をする柳生忠平の作品も収録。

柳生忠平（やぎゅう・ちゅうべい）
1976年香川県小豆島生まれの妖怪画家。1998年宝塚造形芸術大学卒、叶匠寿庵にて和菓子の販促物パッケージのデザイン等に関わる。2005年絵描鬼宣言。魑魅魍魎を生み出す妖怪製造裝置というものを中心に制作活動中。東京・京都をはじめ、上海・台湾・フランスなど世界で個展・グループ展を開催。人と対話しながらその内面を描画する「妖怪似顔絵」も人気。妖怪造形作品のコンテスト「妖怪造形大賞」の審査委員もつとめ、2018年「妖怪美術館」の館長に就任。2019年夏フランスのノワイエにあるアートセンターより招聘され、約2か月間滞在制作。30点の作品が収蔵され常設展示。

11月からはアメリカやヨーロッパなどワールドワイドで販売開始

本書は日英対訳の「洋書」として、日本では洋書取り扱い書店等での販売がスタート。妖怪美術館のECサイトでも販売をしています。11月から全世界で発売。日本のアニメや漫画の人気が高い海外では、悪霊やモンスターとも異なる万物に宿る神や妖怪という独自の日本文化にも関心が高く、既に多くの予約注文が入っており、発売が期待されています。

書籍情報

書名　：『POP YOKAI 現代百鬼夜行 Contemporary Character Art of Japan』
定価　：参考価格　4,500円（洋書扱いのため自由価格。）
発売日：2024年9月18日（日本先行販売・国外は11月中旬予定）
版型　： B5判 / 208ページ
ISBN ：987-2-9589451-0-7
出版社：Rockbook SAS（France Base）
発行者：岩本明子
著　　：妖怪美術館
監修　：香川雅信
翻訳・英文監修　：平野キャシー
言語　：日本語と英語のバイリンガル

妖怪美術館　webショップ（BASE）
https://mononokedo.thebase.in/items/90380997

【Rockbook】

日本の「面白い」を世界に届ける　フランスの小さな出版社
https://www.rockbook.net/home-ja/

【妖怪美術館とは】

香川県・小豆島の迷路のまちで900体をこえる妖怪造形作品を展示する美術館。まちの中に点在する4つの古民家をスマホガイドアプリを使いながらめぐる。妖怪の起源から現代の妖怪まで「妖怪造形大賞」に応募された900体を超える作品を展示・保管しています。「妖怪を世界へ」私たちは「妖怪（＝Yokai）を世界語にしたいと考えています。館長は小豆島生まれの妖怪画家・柳生忠平。
妖怪美術館　香川県小豆郡土庄町甲398　0879-62-0221　mail@meipam.net

【小豆島ヘルシーランド株式会社とは】

瀬戸内・小豆島で、オリーブの栽培や研究、化粧品や食品の開発・製造、通信販売などを行うMeiPAM 小豆島・迷路のまちアートプロジェクトの共同運営。地域活性化事業の企画・推進・運営。


社名：小豆島ヘルシーランド株式会社
所在地：香川県小豆郡土庄町甲2721-1
代表取締役社長：柳生敏宏
設立：1985年　HP：https://shl-olive.co.jp/

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