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・ 脂肪肝は“知っている”が“理解していない”、認知度は8割超も肝臓リスクへの理解不足が課題
・ 脂肪肝と代謝疾患との関連は十分に認知されていない実態が明らかに
・ 健康診断の肝機能指標AST・ALT・γ-GTPを理解している人は2割未満
2026年2月16日 日本/東京
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 医薬事業ユニット統括社長:荻村正孝、以下、日本ベーリンガーインゲルハイム)は、2月の全国生活習慣病予防月間に合わせ、全国の35~74歳までの男女2,000人を対象に、「脂肪肝に関する認知・理解度調査」を実施しました。
調査概要

日本人2,000万人以上が罹患しているとされる“脂肪肝”
日本生活習慣病予防協会は生活習慣病予防に対する国民の意識向上と、これによる健康寿命の延伸を目指すため、毎年2月を「全国生活習慣病予防月間」と定め、2011年より広く啓発活動が行われています(1)。生活習慣病の予防や早期発見の重要性に注目が集まるこの時期に目を向けたいのが生活習慣病と関連が深い脂肪肝です。
脂肪肝は、国内の2,000万人以上が罹患している最も頻度の高い肝疾患とされていますが(2)、自覚症状がほとんどないことから見過ごされることも多く、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。さらに、日本人を含む東アジア人においては、遺伝的背景により肝臓に脂肪が蓄積しやすい体質の方が多いことが知られており、普通体重(*1)であっても脂肪肝に至るリスクが相対的に高いとされています(3)。重症化すると肝硬変や肝癌に至る可能性もあり(4)、肝硬変にまで進行すると、再生能力の高い肝臓でも元に戻ることは難しく 、日常生活にも大きな支障を及ぼします(2)。さらに肥満症や2型糖尿病などの「代謝疾患」の合併や発症につながり(5,6)、心血管疾患イベント(心筋梗塞、虚血性心疾患、心不全など)のリスク増や(7)、発癌などの重篤な疾患の要因になることも明らかになっています(4)。
*1 BMI25以上が「肥満」、BMIが18.5以上25未満が「普通体重」、BMI18.5未満が「低体重/やせ型」と定義されています(2)。「BMI」とは体格指数のことで、[体重(kg)]÷[身長(m)2]から計算され、肥満度の判定に用いられています。
<調査結果サマリー>
1.「脂肪肝」の認知度は8割を超える一方、疾患の理解度には課題も
2.肝臓の役割は「アルコール分解」のイメージに留まる / 肝臓の役割の認知不足が示唆される結果に
3.脂肪肝と代謝疾患との関連は十分に認知されていない実態が明らかに
4.健康診断の肝機能指標であるAST・ALT・γ-GTP、正しく理解している人は2割未満
1. 「脂肪肝」の認知度は8割を超える一方、疾患の理解度には課題も
脂肪肝を「知っている」「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」と回答した人の割合は8割を超える一方、理解度の側面から見ると、脂肪肝がどのような病気なのか「知っている」と回答した人は4割未満に留まる結果となり、疾患名自体は広く知られているものの、詳しい理解には至っていない人が多いことが明らかになりました。

2. 肝臓の役割は「アルコール分解」のイメージに留まる / 肝臓の役割の認知不足が示唆される結果に
肝機能の認知については、「アルコールや薬などの有害物質を分解して無害化する(解毒)」が最も多く、その一方で、アルコール分解以外の役割(代謝や免疫、胆汁の生成・分泌、栄養の貯蔵等)の認知に関してはいずれも4割以下に留まり、「特に思い浮かばない/わからない」と回答した人も2割を超える結果となりました。

3. 脂肪肝と代謝疾患との関連は十分に認知されていない実態が明らかに
「脂肪肝が関連する病気」について当てはまると思う疾患を聞いたところ、「肝硬変」を選んだ人が過半数を超えた一方で、それ以外の疾患についてはいずれも4割以下となりました。また、「脂肪肝炎」を選んだ人は3割弱に留まったことから、脂肪肝と脂肪肝炎の関連性についての理解も低く、脂肪の蓄積でも肝炎が引き起こされることを知らない人が多いことも分かりました。さらに、肥満症、脂質異常症、2型糖尿病などの“代謝疾患(*2)”と脂肪肝が関連していると回答した人はいずれも2割未満となりました。
*2 「代謝」とは、生命を維持するために体の中で物質が変換されるプロセスのことで、代謝に異常をきたす病気が代謝疾患です。代表的な代謝疾患に「2型糖尿病」、「脂質異常症」があります。

4. 健康診断の肝機能指標であるAST・ALT・γ-GTP、正しく理解している人は2割未満
肝機能を表す指標であるAST・ALT・γ-GTPの認知・理解度を聞いたところ、「肝臓に関する項目であることを知っている/意味も理解している」と答えた人は、いずれの項目においても2割以下に留まりました。言葉を聞いたことが無い・意味を理解していない人も多く、約8割はAST・ALT・γ-GTPの項目を正しく理解していないことが明らかになりました。

<肝臓の健康に目を向ける重要性について>
■脂肪肝とは
肝臓はアルコール分解のほかにも腸で消化・吸収したさまざまな栄養素を取り込んで分解したり新たに合成したりして、バランスよく全身に供給する大事な役割を担っています。食事でとった糖分は、通常はグリコーゲンとして肝臓に一時的に貯蔵されますが、過剰な糖分は中性脂肪に変換されて肝臓にたまります。食べ過ぎや運動不足などのために食事でとったカロリーが消費量を上回ると、肝臓で中性脂肪が多く作られ、脂肪肝となります(4)。
■脂肪肝から肝硬変になった場合のリスクとは?
脂肪肝が進行して肝硬変を発症すると、黄疸や足のむくみ、腹水がたまることによる腹部の膨満感(お腹が張った感じ)などがあらわれることがあります(4)。その結果、これまで当たり前に行えていた食事や飲酒にも制限が生じ(2)、加えて通院や入院の回数が増えることで、医療費の負担も増加します(8)。こうした影響は健康面にとどまらず就労にも及び、肝移植後2年での就労率は43.3%と報告されており、半数以上が仕事に復帰できていないことが明らかになっています(9)。このように、脂肪肝の進行は将来的に身体面・生活面・社会生活のすべてに影響を及ぼす可能性があるため、早い段階からの適切な対応が極めて重要です。
■脂肪肝は一般的な健康診断での血液検査項目が指標に
今回の調査結果では、肝機能を表す指標(AST、ALT、γ-GTP)を理解している人は2割以下となりましたが、前述の通り脂肪肝は、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、健康診断などで確認できる数値や検査結果(指標)を参考に、肝臓の状態を知ることが大切です。代表的なものとして、血液検査で測定できる、AST(GOT)やALT(GPT)、γ-GTPといった項目があり、これらの指標が肝臓に負担がかかっていないかを見る目安になります。
■脂肪肝は進行リスクを伴う疾患であるため、健康診断の肝機能検査の確認が大切に
一般的にBMI(*1)が高い人のほうが脂肪肝のリスクが高いものの、日本人を含む東アジア人においては、普通体重であっても脂肪肝に至るリスクが相対的に高いという報告もあります(3)。そのため、普通体重もしくはやせ型の人であっても健康診断結果や医師の診断などを基に、自身の発症リスクを正しく認識することが重要です。健康診断でAST(GOT)やALT(GPT)、γ-GTPといった項目が高いと指摘された場合や、脂肪肝を指摘された場合には、自己判断せず、早めに医師に相談しましょう。日本肝臓学会では、受診の目安として「ALTが30を超える場合」としているので、この数値を覚えておくことも役立ちます。また、すでに2型糖尿病や脂質異常症などの代謝疾患を罹患している方は、肝臓の健康にも目を向け、定期的な確認を心がける必要があります。
References
– 日本生活習慣予防協会ウェブサイト 「全国生活習慣病予防月間とは?」2026年1月30日アクセス
https://seikatsusyukanbyo.com/monthly/about.php
– 日本消化器病学会、日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)」, 2020
– Koichiro A et.al., Metabolism. 2009 Aug;58(8):1200-7.
– 日本消化器病学会、日本肝臓学会「患者さんとご家族のためのNAFLD/NASHガイド2023」, 2023
– Tobari M, et al.: Gut Liver. 2020; 14(5): 537-545.
– Yoshihiro Kamada et al. Hepatol Res. 2025 Dec 4. doi: 10.1111/hepr.70088. Online ahead of print.
– Hokyou Lee et al. Clin Gastroenterol Hepatol. 2021 Oct;19(10):2138-2147
– H Devarbhavi et al. J Hepatol. 2023 Aug;79(2):516-537.
– M.Rudler et al. Eur J Gastroenterol Hepatol. 2016 Feb;28(2):159-63
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