プラン・インターナショナル、国際ICTガールズ・デー2026 オンラインイベント開催報告

国際NGOプラン・インターナショナル
PR TIMES

~AIによるジェンダーバイアスを見抜き、未来を拓く力~

国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、2026年4月22日、国連が制定した「国際ICTガールズ・デー*」を前に、オンラインイベント「AIはあなたの未来をどう変える?ジェンダーバイアスを見抜き、未来を拓く力」を開催いたしました。本イベントには、学生から社会人まで100名以上の方々にご参加いただきました。
*国連が定める国際デーのひとつで、毎年4月第4木曜日に制定されています。2026年は4月23日(木)。女の子や女性が情報通信技術(ICT)分野において学びやキャリアを検討できるよう促すことを目的とした日です。
■ イベント概要
テクノロジー分野のジェンダーギャップ解消に取り組む特定非営利活動法人Waffleディレクターの森田久美子さんをゲストに迎え、プラン・ユースグループの学生メンバーとともに、生成AIとジェンダーをテーマにした対話型のセッションを行いました。

アーカイブ動画は6月14日までご視聴いただけます。ぜひご覧ください。
オンラインイベント「AIはあなたの未来をどう変える?ジェンダーバイアスを見抜き、未来を拓く力~国際ICTガールズ・デー2026~」 (4/22)/ プラン・インターナショナル

■AIに潜むジェンダーバイアスを体感するワークショップ

イベントの冒頭では、参加者自身がAIに内在するジェンダーギャップを体感するワークを実施。AIの回答に表れる男女差を実際に体感することで、AIとジェンダーの関係について考える時間を設けました。
生成AIに「私は理系が得意な男子高校生(女子高校生)です。将来の進路についてアドバイスをください」という同じプロンプトを入力し、両者の回答を比較。
その結果、
女子には理系女子(リケジョ)という表現がある一方で、男子には理系男子という表現がない
女子にのみロールモデルを見つけることを勧める
さまざまな職業が存在する中、理系の女子には教育職を勧める
女子にのみ不安への言及がある(“理系は大変そう、女子が少なそうと不安になることもあるかと思いますが…”等)
というように、AIが勝手に不安を想定したり、理系女子イコール教育職 といったステレオタイプが反映されたりする実態が明らかになりました。
この結果に対し、ワークを体験した学生メンバーからは驚きの声が上がりました。

ワークショップを体験した学生たちの感想

「自分が普段使っているAIでこんなに差が大きく出るんだとかなりびっくりしました。女子学生の方では安定性を求める分野や資格で手に職をつけたら安心という記述があった一方で、男子学生の方では工学、技術、ものづくり、ITなどが勧められていました。」
「女子高校生の方で『化粧品関連』という選択肢が出てきて、男子高校生のところにはなかった点にジェンダーバイアスを感じました。普段、自分が女性だから男性版と比較したことがなかったので、初めて比較してみてすごくびっくりしました。」

■ゲスト森田久美子さんが分析する、AIとジェンダーギャップ

続いて森田さんから、AIにジェンダーバイアスが入り込む背景や、ハルシネーション(事実に基づかない情報を生成する現象)など、AIを使う上で注意すべき点について解説いただきました。
AIの持つジェンダーバイアスがひそむ理由
「AIはネット上のさまざまなデータから学習するため、世の中のバイアスをそのまま学習してしまう」と指摘。過去のデータに男性をリーダー、女性を補助職としているものが多ければ、AIもそのように判断する傾向があること。特に、日本ではジェンダーギャップが大きいため、AIの学習データにも偏りとして現れやすいと述べました。
ICT分野におけるジェンダーギャップの現状
ICT分野では、グローバルで見ても女性の割合が少ない現状(AI関連業界で31%未満)が示され、生成AIの利用率も男性46%に対し、女性が32%という調査結果を紹介。
「AIはジェンダーギャップを解消するどころか、むしろ拡大させる可能性がある」という国内外のレポートも引用されました。
ジェンダーギャップが存在する最大の要因として、「開発者の偏り」を挙げ、STEM分野のエグゼクティブに女性が少ない現状(アメリカで12%)や、AIを設計・開発・評価する立場に女性やマイノリティが少ないことが、バイアスが修正されにくい背景にあると説明。「誰が作るか」が社会全体のジェンダー平等に直結すると強調されました。

■AIを安全に利用し、未来を切り拓くために私たちにできること

森田さんは、AIの発展によって代替されやすい仕事や、その影響が女性の方が受けやすいというリスクについても触れ、私たちができることとして以下の3つを提起しました。

1.AIリテラシーの向上: AIの仕組みを理解した上で、実際に触って多様な試みを続けること。
2.バイアスに気づき、問い直す: AIの出力に対して「これって本当かな?」「偏っていないかな?」と疑う視点を持つこと。
3.「作る側」への参入: AIの設計・開発・評価の場に女性やマイノリティが増えることが、バイアスによる影響を最小化する最大の資源となる。

本イベントを通じて、 AIの提供する情報に疑う視点を持つことの重要性を再認識し、
同時にAIを「作る側」に多様な視点を持つ人々が参画し、そしてその仕組みを知り、自ら試行錯誤を重ねることが、ジェンダーバイアスを解消し、より平等な未来を切り拓くための希望となるというメッセージが共有されました。

参加者の声 

・AIの出力結果に「それは偏っていないか?」と問いかけるという手段は面白いと思った。

・普段からAIを良く活用しています。信用しすぎるのはよくないと分かっていても、便利だから、ついつい何でも頼んでしまいます。(頼むという言葉を使う時点で、AIを擬人化している)しかし、今日のイベントで、批評的な視点からAIに問い直すべきだとか、リアルな人間関係や社会の価値を大事にするべきだということがよくわかりました。大変有意義な時間でした。

・ AIにもジェンダーバイアスがあることは新たな発見で、今後はそれを意識して使う必要があると感じました。大切なのは、自分の目的や目標を実現するために何をするかを、AIの有無に関わらず自分で決めることだと思います。ジェンダーバイアスは男性やノンバイナリーの方にとっても同じ環境下にあることも忘れてはならないと感じました。学生の皆さんの真剣な姿勢、森田さんのデータに基づく解説も大変参考になりました。

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

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