新型コロナの影響で、大学の授業やバイト、就活など社会とのコミュニケーションがガラッと変わった今。自分自身のキャラクター力がより問われる状況に!急に変わった世の中で、自分らしい未来につながる手段は…?今回は新時代における戦略的自己プロデュースについて前田裕二さんに聞いてみました!
Afterコロナ、新時代のニーズに気づいた人から勝つ!
リモート社会の訪れは壮大な「突き抜けるチャンス 」
PROFILE
前田裕二さん
1987年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系銀行に入行。その後、仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。2018年出版した著書『メモの魔力』は2019年もっとも売れたビジネス書となり、今も売れ続けている。
リモート社会の訪れは壮大な「突き抜けるチャンス」
新型コロナの影響でさまざまな変化がありましたね。僕は特に読書に多く時間を割きました。歴史上のパンデミックについて書かれている本を数冊読んだのですが、人は死生感が高まっている時にこそ、新しい文化を生み出しているということに気づきました。今回の新型コロナも例外でなく、世の中が不安の底に落ちる流れと呼応するように、クリエイターやアーティストたちも、それを満たすべく表現への欲求を強めている。非常事態で心に穴が空く今こそ、新たな文化を芽吹かせるチャンスです。
世の中の大きな変化としては、まず何より、リモートでのコミュニケーションが多くなったこと。ビジネスの場でも、ほとんどの業務をリモートで完結させるべきと、多くの人が気づきました。今後もリモート比率が下がる事は考えにくく、働き方の新常識になるでしょう。ここで腐らず、むしろこの社会変化を逆手にとって、どのように突き抜けていくのか。今ここを徹底的に考えられる人は、いつか過去を振り返った時に、今日の自分自身に深く感謝をする事になるでしょう。
コロナでここが変わる!
①リモート比率が増えることで
反対にリアルの価値が上がる
自粛期間中は実現し得なかったリアルでの人との触れ合いや空間共有の希少価値は急激に上がっていて、イベントチケットの単価が上がるような現象も起きるかもしれません。今はまだイベントなどの開催は難しい状況ですが、例えば人数制限下での興行などコロナ禍に沿った形でこれからリアルイベントは戻ってくるでしょう。
②必要なのはより高度なコミュニケーション能力
就職活動の面接などもオンラインが増えていますが、リモートでのコミュニケーションは、ちょっとした表情が読めなかったり、対面よりも難しいですよね。リモートでも円滑なコミュニケーションを実現するには、相手の話の本質を捉える“傾聴力”を鍛えることが特に大切。もちろんリアルな会話でも、傾聴力は役立ちます。
③人間の根源ニーズは変わりません
「人が人と触れていたい」という根源欲求は絶対に変わりません。それゆえ、物理的に体が離されるほどに、人の体温を感じるようなサービスやコミュニケーションが強烈な価値を持つ時代に入ります。人間にとって基本的な一番大事なこと(僕は愛や情だと思います)を、むしろ今まで以上に意識していく事が大切だと思います。
取材/川端宏美 取材協力/齊藤真里、山田佳穂(JJ labo)、仁科ゆり、平林保奈美(cosaji) 編集/藤倉奈々
*掲載の内容はJJ9月号を再構成したものです。