相手から嫌われないためにと自分らしさを抑えたり、親が言う通りに仕事を選んで後悔したり…。自分の意思がないと受け身になり、余計自信をなくして負のスパイラルに。今回は、“働き方”も選んだ人生を歩んでいる先輩たちからの愛あるアドバイスを参考にして選ばれるより“選ぶ人生”を。
お笑い芸人と会社員のパラレルキャリアを選んだお笑い芸人
お笑い芸人 ラランド・サーヤさん
上智大学のお笑いサークルで「ラランド」を結成以来、M-1グランプリ準決勝進出などネクストブレイクが期待されている25歳。会社員とお笑い芸人を兼業。
“自分からわざわざ選択肢を狭める必要はない”
今は芸人と広告系コンサルタントの仕事をしています。コロナを経験してより一層、食いぶちを一つに定める必要はないと思っていて。3冊のノートでタスク管理をして、収録の合間に仕事をしたり。よく二足の草鞋と表現されますが私自身は足数を決めているつもりはなくて、色々並行してできるならやればいいと思ってます。その都度力を出せる分野で活躍したい。いずれ分かりやすくバズった広告も作りたいし、女版・藤井隆さんが理想です。
“「自信がない」を盾にせず自分の強みを生かして”
自信満々に生きる必要はないけれど「私人見知りだから」と同様に、「自信ないから」と1枚フィルターをかけてあえて自分のハードルを下げちゃってるのならばもったいない。冷静に自分を俯瞰しつつ、周りと比べすぎず、芸人と会社員両方の視点を持つ「私だからこそできる」を武器にしていますね。ヒップホップなど自尊心高まる歌もめちゃ聴きますよ。
無理して媚びずに自分の機嫌を自分で取れる人が理想
与えられた環境で100%を発揮するために自分がアガるものを知ることが大切。気分をアゲる香水をつけて、気分がアガる環境を自ら作るのが自分の活躍に繋がる気がします。不要なものはシャットアウトして時には割り切ることも必要。マイナスなことしか言わない、自分たちを褒め合う飲み会に行くのをやめた瞬間に仕事が増え始めましたね(笑)。
大学に通いながらアパレルブランドを起業…
慶應義塾大学生 村上采さん
群馬県出身。慶應義塾大学4年生兼カルチャーブランド『Ay(@with__ay)』社長。「文化を織りなおす」をテーマに、 着物・伊勢崎銘仙のコレクションを展開。“人との繋がりを大切にすることがチャンスが生まれるきっかけに”
大学進学後、コンゴ民主共和国について研究するゼミに。現地の人と服を作って、帰国後銀座マロニエゲートでポップアップを。私の場合「文化を伝える」ことが目標なので、その手段としてアパレルがあったんです。起業する学生を応援する「MAKERS UNIVERSITY」に支援してもらいつつ今年6月には『Ay』を法人化。起業が目的じゃなかったので自分の信念と合う企業があればと就活もしましたが、販売員として働いたりと遠回りするのがもったいないと思い起業。学生だからこそ興味があることには小さく挑戦することが大事。自分がやりたいことをSNSでもいいので色々な人に伝えることでチャンスが生まれたりするんです。
OLとブランドプロデューサー、インフルエンサーの3つの顔
Tinaプロデューサー 加藤あいりさん
VlogがAround20歳のJJ世代に大人気の22歳。会社員、インフルエンサー(SNS総フォロワー数は35万人超)、ブランドプロデューサーという3つの顔を持つ。
“会社員こそがアイデンティティー。〝普通の価値観〞が人気の理由”
YouTubeを本格的に始めたのは、現在働く会社に内定をもらった、大学4年生の春頃。どんなにSNS上で人気になっても、私は普通の女の子で、いつ人気がなくなるかなんて誰にも分からない。だからこそ、会社員であるという現実は地に足のついた堅実さと安心感を与えてくれるし、フォロワーさんと同じ目線に立ち続けることができる。環境と人がモチベーションの全てだからこそ、会社という第2の家のような環境と応援してくれるフォロワーさん(人)が揃った今、小さい頃からの夢だったアパレルブランドTinaのプロデュース業に全力投球できています。
イラスト/green K 取材/坂本結香、川端宏実、大塚悠貴、望月海帆 編集/藤倉奈々