モノを買うという行為は、その人の価値観や生き方が現れる瞬間かもしれません。何を、どんなタイミングで、どうやって買うのか?今回話を聞いたNikiは、何かを所有するためではなく、一緒に生きていくためのストーリーを、買うという行為を通して作り出しているようにも感じます。Z世代だから…、では括れない、お金への価値観に迫りました。
“必要”か”不必要”かで考えたら、必要なものってそこまでない
デビュー前から、周りの注目を浴びてきたモデル・Niki。職業柄、散財をいとわない華やかな生活をしているように思われやすいが…、いつも趣味のひとつに挙げているのが「貯金」。子供の頃もらっていたお年玉も、ずっと貯めていたのだそうだ。
「学生の頃から友達が、『あと1週間、1万円で過ごさないと〜』なんて言っていると、すごく不思議でした(笑)。私はお年玉もずっと貯めてましたし。私、『お金を使いたい』って欲がそんなにないんです。 “必要”か“不必要”かで考えたら、必要な物ってそこまでないじゃないですか。良い物をひとつずつ持っていればいい。衝動買いは絶対しません」
身の回りの物ひとつひとつにすごく思い出がありますね
ファッションにおいても、衝動買いはない。「自分に似合う服を着る」を徹底していると、流行を無理に追いかけたり、沢山の服を所有する必要がないのだと言う。「限定品」を予約したり並んだりすることも皆無。でもその分、吟味を重ねて選んだ品への思い入れはひとしおだ。
「今着けてるこのティファニーの指輪も、買うまでにかなり時間をかけました。海外旅行に行くたびに試着していたら、マネージャーさんにも覚えられたくらい。仕事でNYに行った時に、マネージャーさんから『ここが本店だし、買っちゃいなよ』と背中を押されて、購入しました。段階を楽しんだ上で、ここぞという時に買っているから、身の回りの物ひとつひとつに、すごく思い出がありますね」
買い物のことだけはすごく長いスパンで考えているんだなって
長いこと楽しみにしていた車の購入が実現したのもあり、それ以外にはあまりめぼしい散財をしなかったと言うNiki。今一番買いたいものを聞いてみると、「時計かな」との答えが返ってきた。
「18歳くらいの頃から欲しいと思ってるんですけど、まだ買ってません。長く使えるオーソドックスなデザインのものを考えてます。車を買ったばかりだし、今年はまだ買わないかもしれない。そうたくさん欲しいものがあるわけじゃないから、この楽しみを長く味わうためにあえて買わずにいるのかもしれない。仕事や人間関係に対しては『今』しか見てないんだけど、買い物のことだけはすごく長いスパンで考えているんだなって、今気づきました(笑)」
世の中に物があふれる中で、自分の欲しいものをしっかりと見極め、選び取ってきたNiki。その軌跡が、彼女の真っ直ぐな美しさを支えているのかもしれない。
記事全文はこちらから!ジャケット¥56,000パンツ¥29,000ベルト¥8,000(すべてEZUMi/Ri Design.Ltd)ピアス¥65,000ネックレス¥128,000リング¥42,000(すべてGIGI/white office)
モデル/ Niki 撮影/ヨシノハナ ヘアメイク/KATO スタイリスト/阿部絵莉香 取材/ ひらりさ 取材協力/可児令奈 編集/岩谷大