久しぶりに新しいSNSの登場に沸いている。私たちの生活は、SNSと切っても切り離せなくなった。仕事でさえ、それを上手に使いこなせるか、そうでないかで成果も、評価も変わる世の中。82万人のフォロワーを抱える24歳の女性は、SNSをどう考えているのだろう?
SNSどっぷりの人間ではないんです。Instagramもモデルとしてのお仕事の一環。
デビュー以来着実に地位を築いてきた、人気モデル・Niki。生活スタイルが変わる中で、新しく試してみたのがインスタライブ。自分を知っている人たちに、これまでよりも親近感を持ってもらいたいと思って始めた。
「直接会った人には、『イメージと全然違う!』とか『もっとクールだと思ってた』って言われがち。SNSでだけ私を見ていると、中身に対してのイメージはちょっとズレちゃうのかも」
もちろん、そのイメージは、Niki自身が作り上げてきた部分もあるだろう。顔立ちとルックスを最大限に生かした写真や動画を日々投稿し、現在は82万人のフォロワーを抱えている。
「私個人は、SNSどっぷりの人間ではないんです。Instagramもモデルとしてのお仕事の一環。フォロワー数がお仕事につながることも多い時代なので、もちろん大切なものですけど」
アカウント消しちゃおうかな、と思うこともたまにあります。
誰もがSNSアカウントを持ち、自分らしい発信にいそしむ昨今。「セルフブランディング」がもてはやされる一方で、「SNS疲れ」の声も聞こえてきた。数十万人以上に発信するNikiは、疲れることはないのだろうか? 尋ねると「めちゃくちゃあります(笑)」と冗談っぽく笑う。
「アカウント消しちゃおうかな、と思うこともたまにあります。必ずしもポジティブなコメントが来るわけじゃないし、自分が発信したことへのリアクションが何千倍にもなって返ってくるのは、それだけでプレッシャー。だから、しんどいなって時はログアウトしてます。しんどいのを周りに知ってもらいたいわけじゃなく、あくまで自分の中でバランスを取るためですね。疲れる時はあるけれど、それだけの人に注目してもらっていて、時間をかけて見てもらっているのは、ありがたいこと。捉え方次第だな、って思う」
聞かれればなんでも話しちゃうけれど、自分の胸の内をあえてアピールしたい方ではない。
フォロワーが増える中で悩ましいのが、Niki自身の実際の言動に対する反応だけでなく、言ったりやったりしていないことを憶測した上での意見が増えてきたこと。事実への批判であれば受け止めることができるが、想像であれこれ言われてしまうと、じれったい時もある。
「私、インタビューで聞かれればなんでも話しちゃうけれど、自分の胸の内をあえてアピールしたい方ではない。でも、自分のことを自分からちゃんと話しておかないと、何にも考えてないと言われたり、憶測が広がったりしちゃうんだなというのは、年齢を重ねて学びました。かと言ってなんでも説明するわけにもいかず。とても難しい」
インフルエンサーとしての重圧を、ぽつりと話してくれた。人気の上昇とともに、丹羽仁希としての生活も含めた彼女が「商品」になっている。プライベートが仕事に侵食されるようになって、葛藤はないだろうか。
「無理してる感覚はないですね。『大人になったってことかな』と捉えています」
カーディガン¥60,000デニムパンツ¥53,000(ともに3.1 Phillip Lim/3.1 Phillip Lim Japan)ピアス¥24,000リング[人差し指]¥200,000[中指]¥86,000[薬指]¥240,000(すべてGIGI/white office)その他はスタイリスト私物モデル/ Niki 撮影/ヨシノハナ ヘアメイク/ KATOスタイリスト/阿部絵莉香 取材/ ひらりさ 取材協力/可児令奈 編集/岩谷大