インタビュー

【Novel Core】「流される自分も好きでいればいい」自分らしく生きる秘訣

唯一無二の存在を放つ、新進気鋭のアーティストNovel Core(ノベル コア)くんが8月3日に待望の2nd アルバム『No Pressure』をリリース! 今回は発売を記念して、JJ読者とも同世代である彼に自分らしく生きるコツや普段は聞けないプライベートなお話、彼を構成するファッションのこだわりなどについて聞いてきました♡ 全3回に渡るインタビュー、ぜひお見逃しなく! 1回目は独特の個性で活躍の場を広げるコアくんの「自分らしさ」について。

Novel Core(ノベルコア)って?

2001年1月18日生まれ、東京都出身。ラッパーやシンガーソングライターとして活動するアーティスト。SKY-HI主宰のマネジメント / レーベル “BMSG” に第一弾アーティストとして所属。メジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』とメジャー2ndアルバム『No Pressure』が2作連続、各チャートで日本1位を獲得。全国ツアーやZepp単独公演を全公演即ソールドアウトで成功させるなど、その存在感を確かなものにする一方で、トップメゾンのモデルに起用されるなど、ファッション業界からも注目を集めている。独特な雰囲気と包み隠さないリアルを歌う音楽は聴くものの心を掴み、同世代からも多くの支持を得ている。

公式HP:https://novelcore.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/iamnovelcore/
公式Twitter:https://mobile.twitter.com/iamnovelcore
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@iamnovelcore

Novel Coreに聞く“自分らしさの作り方”とは?

―コアくんはどんなときも自分らしいスタイルを貫いていると感じますが、自分が思う“Novel Coreらしさ”って何だと思いますか?

“クロスオーバー”はテーマにしています。ファッションにしても音楽にしてもそれ以外のことにしても2つ以上のものを掛け合わせるのが大好き! ラグジュアリーとストリートだったり、音楽でいうとロックとヒップホップを融合させたり。そういう2つ以上のものを融合させるのが好きだし、得意です。

―では、自分らしさを追求しようと意識し始めたのはいつぐらいから?

小学校高学年ぐらいからですね。学校に通っている中で、「こうあるべき」みたいな意見に違和感を感じることが多くて…。同じクラスの子達と同じペースで同じようにしないといけないというのがしんどくなった時期もありました。自分を追求し始めたのは、その辺りかな。

―そうだったんですね。何かきっかけや影響を与えた人の存在はあったんですか?

当時、僕はロックミュージシャンが大好きで、マリリン・マンソン以降の世代から大きな影響を受けました。いい意味で型破りで新しいものを作っていく感覚がすごい面白くて興味深かった。ステージで男性アーティストがスカートをはいたりして、世界的なバッシングを喰らっていたけど、それでも「なんで男がスカートはいて悪いの?」って自分の考えを前に出していくアーティストが、当時の僕からするとすっごいかっこよかった!こういう人になりたいなって思って、自分も固定概念みたいなものを壊して新しい世界を作りたいという気持ちがどんどん強くなっていきました。それでいろんなことにトライアンドエラーしながら行き着いたのがラップです。

―当時のアーティスト名は「Core-Boy」という名前でしたよね。当時の高校生RAP選手権時代から異彩を放っていたと感じていました!

そんな時から知ってくれているんですね! ありがとうございます。嬉しい! でもなんだか恥ずかしいですね(笑)。当時は「Core-Boy」という名前でやっていて2018年に「Novel Core」として活動を始めました。

あれこれトライしたからこそ今の「Novel Core」がある

―さまざまな経験をへて今の「Novel Core」が出来上がったと思いますが、自分を成長させてくれたなと思うものはありますか?

好奇心が強いタイプで、気になるとなんでもやってみるタイプでした。絵を描いてみたり、ファッションもいろいろ試したし、人前で歌いたいと思ったから路上で歌い始めてみたり…。そうやってたくさんのことをやってみてインプットされたものが少しずつ自分の中で噛み砕かれていって、僕の本当にやりたいことに繋がっていると思います。

―ラッパーに辿り着くまでに、他の目標を掲げたこともあったのでしょうか?

実は漫画家を目指した時期もあって…全部形から入るタイプなので、先に物を揃えるんですよ。スクリーンカッターやインクやペン、全部揃えたのにすぐ飽きちゃたんですけど(笑)。テニスの王子様を観て、テニスもトライしたこともありますよ。でも、テニスをやっていた姉に教えてもらっていたら「テニスラケットの影が卵型にならないと正しいフォームじゃない!」って1時間怒られて、挫折しました(笑)。今思うとラケットの影の形が卵型って、日の位置によって変わりますよね(笑)。という挫折を幾度となく繰り返して今に至ります。

最近の新たな挑戦は…“ダンス”! その真相とは

―ちなみに最近新たに挑戦したことはありますか?

ダンス!ずっとやりたいとは思っていたんですよ。実はBMSG(所属事務所)で僕だけダンスをやっていなくて、みんなは踊れるというのもあって影響されました! 単純に新しいこともやってみたかったですし、ダンスができればステージングももっとかっこよくできるなって思って。この間からレッスンが始まりました。

―ダンスはどうですか?

楽しい!めちゃめちゃ楽しいです!家でもずっと踊ってるんですよ。ずっと基礎練やってますね。

―今後はどんなスタイルをやっていきたいですか?

G-DRAGONとかJay Parkのスタイルが好きなので、彼らのようなダンスの取り入れ方をしたいなって思います。自分はガッツリ踊るとか、フリを合わせて踊るというよりも、バックダンサーがチームとして入った時に足だけ揃ってるとか肩の動きだけ一瞬合うとか、そういう少し抜いた感じがかっこいいなって思っています。

―次からのライブも楽しみにしています!

ぜひ! めちゃめちゃかっこよくなっていると思います!

「かっこいい」の種類が多いだけ。正解を増やすことを意識しています

―独自の魅力を発信しているNovel Coreさんですが、個々が尊重される時代だからこそ、気をつけていることや意識していることはありますか?

喋る時に言いきらないようにしています。「と、思う」をつけるよう意識していますね。あくまで自分が思っていることって、自分の中での正解でしかなくって誰かにとっては不正解かもしれない。それが間違って伝わるのも嫌。なので発言するときは気をつけています。

かっこいい、かっこ悪いとかの考え方も「かっこ悪い」が存在するのではなくて、「かっこいい」の種類が違うんだと思っていて。不正解を作るのではなく、正解の数を多くすること。僕が知っている正解とは違うんだなという見方をするようにしています。

―明らかに自分と正解が違う人と関わることもあると思いますが、そんな時はどういう気持ちで取り組むのでしょうか?

自分自身が目指しているものとか、形や結果まで含めて、「こういう結果に落ち着きたいから僕はこれが正しいと思うんだけど、どう思う?」とまずは提案します。そこから相手が思う正解や意見をもらうかな。お互いにどこかは絶対リンクする部分があると思うので、話し合いながらそれを探していく作業をします。もしくは、最近は自分が思っている正解を完全にぶち壊してくれるような新しい正解を周りの人が見せてくれた時に、すごくワクワクするんです!それが楽しい!

自分らしくいるコツは“流される自分も好きになる”こと

―自分とは違うものを取り入れながら独自性を発揮するNovel Coreさんですが、自分らしさを詮索中のJJ読者に「自分らしくいるコツ」を教えてください!

難しいですよね。自分らしくいることを考えすぎて、自分らしくなくなっちゃうこともありますよね。でも、悩んだ時は流されちゃう自分も好きになることが大事だと思う。僕もいろんなものに興味を持ってある意味流されてきた人間。いろんなことを経験して今の自分に少しずつたどり着いたので、決して「自分ってこれだ!」とピンポイントで決めてしまう必要もないと思います。いろんなものに触れてみて、それぞれのいいところや自分に合わなかったところとかを見つけていければ、いつか自分らしさを見つけることができるはず。「私はこうなんだ」と決めてしまわないことが、自分らしくいることにつながっていくんだと思います。

さっきも話しましたけど、僕も続かないことがたくさんあったし、できないこともたくさんあった。だけど、そのおかげもあって、自分ができなかったことをできる人たちを尊敬できるし、できない人の気持ちもわかる。人に優しくすることができるんですよね。

自分の音楽が誰かの命綱であってほしい

―ここからは音楽について聞かせてください。今の音楽活動のきっかけは?

母も音楽が好きで家ではロックミュージックを中心に物心ついた時から音楽のある生活をしてきました。中学校のころ、たまたまYouTubeでヒップホップのインストに出会ったんですよ。ヒップホップっていろんな音楽のドラム音やコーラス、シンセサイザーなど他のジャンルの音をサンプリングして作られているものが多いじゃないですか。それが独特な文化だなって思って、面白くて気づいたらのめり込み、ラップをし始めました。

―その後MCバトルや高校生RAP選手権など様々なチャレンジをしてきましたよね。“Novel Coreの音楽”ってどんな音楽だと思いますか?

願望にはなってしまうけど、命綱であってほしい。自分自身、辛かった時、音楽に救われてきた人生でした。「こういうこと歌っている人たちが今はああやって笑っているから、自分も今は辛いけど頑張れば、いつか笑えるようになるかも」って期待して生きてきた。だから、自分の音楽でも過去も含めてリアルをさらけ出しているんです。それを聴いて同じように辛い境遇にいる人が「あ、この人こんなに辛いこと歌っているけど、でも今すごい幸せそうに楽しくライブしてる!」っていうのを知ってもらって、踏ん張るきっかけになったら嬉しいなって。

なので、これからも僕は誰かの命綱となるような音楽を表現して活動をしていきたい。それってすなわち過去の自分を救うことに直結すると思うんです。あの時の自分にとってのヒーローであれるようにいたいです。

―たくさんの方が日々救われているし、ヒーローになっていると思います。逆にNovel CoreにとってOUTER(ファンの呼称)はどんな存在ですか?

どんなきっかけでも自分を好いてくれて、応援しようと思ってくれているみなさんに対しては自分もまっすぐ向き合いたい。単純に自分のことを好いてくれている人に僕は興味があります。何が好きなのか、どんな人生を生きてきたのか、何に感動するのか。友達とはまた違うけど、みんなと仲良くなりたい! 大切な存在ですね。

―共感性のある音楽だからこそ、SNSでメッセージが届くことも多いのでは?

そうですね、ありがたいことにたくさん届きます。僕はそれに気まぐれで返しちゃったりすることもあります(笑)。昔からずっとそんな感じでやってきたのでメジャーデビューしても、事務所に所属しても、当時の感覚が抜けないんですよね(笑)。それを日高さん(所属事務所社長のSKY-HIさん)も「コアはまぁ、リスクもわかっているだろうし、いいよ」って言ってくださって、許してくれています。僕なりのスタイルで変わらずこれからも活動していきたいです。

BMSGに入って不安な気持ちになった日もありました

―そんなSKY-HIさんが主宰となるBMSGの一人目のアーティストがコアくん。BMSGに所属して良かったですか?

(即答で)入って本当に良かったです。だけど、不安が大きくなった期間もありました。『THE FIRST』が始まってからの期間は、不安が本当に大きかったな。単純に日本にまだこんなにたくさんの才能が埋もれていて、それを見つけられた喜びとか幸せみたいなものを感じつつ、やっぱり『THE FIRST』がすごく大きな波を作っていたので、自分自身がNovel Coreとしてこのレーベルの中で自分のポジションをちゃんと築けるのかって、当時は不安でした。でも、『THE FIRST』からBMSGに入ってきたBE:FIRSTやAile The Shotaが、僕に何のフィルターもかけずに仲間として接してくれて…。最近は「当時何を気にしていたんだ?」と思うくらい、あの時の不安は何だったんだと(笑)。今は何も気にせずのびのびとやれています!

―素敵な関係ですね。不安もあったと話してくれましたが、何か音楽活動で壁にぶち当たった時はどう乗り越えてきましたか?

二つあって、一つはアルバムでも歌っていますが、歴史上の偉人たちの力を借りたかな。大きな発明や改革をした人たちって当時は「何を言ってるんだ」と、みんなから言われたと思う。だけど、そういうおかしかった人たちが行動を起こしたおかげで社会が豊かになったという事実が実際にあるじゃないですか。自分ももしはみ出ていると思われていたとしても、「はみ出ているということは新しい正解を作るかもしれない、チャンスを握っている」と言い聞かせて生きています。

もう一つは自分の人生を俯瞰すること。自分は自分の人生の主人公で、それを斜め上から見る脚本家をもう一人作る。すると映画の主人公として挫折しても絶望しても最後のエンディングをより感動的にするためのシナリオでしかないなって、俯瞰して考えることができるんです。

本当に危なかった時期もあったので、またいつか壁にぶち当たったり、気が落ちたりしても持ち堪えられるように、何か生きる術を見出すために当時の僕が無理矢理作った、僕なりの乗り越え方です。

―辛い過去や困難を耐え抜いてきたからこそ、見つけた方法なんですね。それでは最後の質問。その生き抜いてきた音楽活動の中で、一番記憶に残っていることはありますか?

いっぱいあるんですけど、一番はBMSGに入って一年ちょっとしてから、改めて日高さんに「俺はマジでお前に期待している」って面と向かってしっかり言ってもらったことですね。「頑張らなきゃな」って思いましたし、日高さん自体が僕にとってヒーローでそれは今も昔も変わらず。そういう人に心の底から期待してもらって、ベットしてもらって、その時に日高さんに「コアくらいだからな、おれのライバルは。ちゃんと食いにきてくれよ」って同時に言われました。日高さんが僕にとってのヒーローであるように、僕が誰かにとってのヒーローになるべき瞬間が来るだろうし、その日までとにかく頑張らなきゃなって思った日でしたね。

フォトギャラリー(全5枚)

8月3日リリース2nd Album『No Pressure』

アルバムのコンセプトは、“弱さを知る者にしか語れない強さと、不自由を知る者にしか歌えない自由”。生きていれば必ず付きまとう、ありとあらゆる重圧を “受け入れた” からこそ、それごと抱き締めて勇敢に生きていく、という想いが込められた作品。Novel Coreの新たな決意も感じ取れる内容に。
詳しくはこちら:https://novelcore.jp/

デビューする前も、してからも変わらない独自のスタイルを貫いてきたコアくん。不安があったことや、過去について、そしてこれからについても素直な気持ちを話してくれました。次回はさらなる素顔に迫る一問一答インタビュー♡ 9月3日公開予定です。ぜひチェックしてくださいね!

撮影/tAiki ヘアメイク/原野麻美 スタイリング/Novel Core 取材/Aiko Ishizu 構成/宮島彰子(JJ編集室)

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