6人組グループ「ExWHYZ(イクスワイズ)」が、5月13日に日本武道館でワンマンライブ「ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP」を開催。1年前まで「EMPiRE(エンパイア)」というグループ名で活動していた彼女たちの、激動の軌跡をたどる――。
写真左上から時計回りにnowさん、mahoさん、midorikoさん、mikinaさん、yu-kiさん、mayuさん
EMPiREの解散後に同じメンバーでExWHYZが結成されると発表されたのは2022年6月2日、LINE CUBE SHIBUYAでおこなわれた「EMPiRE DOPE MAGiC TOUR FiNAL」ラストでのこと。3日前になんの前触れもなく発表された「解散」に戸惑ったのは、ファンだけではなかった。
maho「解散と新グループ結成を聞いたときは、急だったので衝撃でした…。でも、より良い未来に進んでいくためには、このタイミングで変わることがベストだった。それがわかったから、みんな前向きに切り替えられたんじゃないかなと思います」
mayu「もちろん寂しい気持ちもありましたけど、前向きな感情のほうが強かったです。グループが変わったとしても、自分達がやりたいこと、やるべきことは変わらないなと思っていました。
EMPiREのときから私たちのことを愛してくれているファンのみなさんや、これからExWHYZとして出会うみなさんにもらう愛を、ライブで楽しい時間を一緒に過ごすことで返していくことが自分たちにできることだと思うから、グループの形がどうなっても、それを一生懸命やれたらいいなと思います」
「ExWHYZに変わることに前向きだった人?」と挙手を求めると、メンバー全員が手を挙げ、お互い顔を見合わせて笑い声が上がる。ExWHYZとして再始動して、はや10ヶ月。半分にあたる5カ月ほどの期間はmidorikoさんが療養により活動休止をしていたため、5人体制が続いた。
maho「midorikoの活動休止が発表されたときは、新しいスタートを切らなきゃいけないと”集中モード”に入っていた時期でした。だからExWHYZでやっていくことに対して不安はなかったんですけど、やっぱりドリちゃん(midoriko)に会えなかったのは寂しかった…」
mikina「無意識に、5人で6人分のことをしようとしていたと思うんですけど、ドリが復帰して”補っていた部分”が戻ってきたという感じ。日常がより滑らかで、スムーズになりました。5人と6人では空気が全然変わるので、戻ってきてくれて嬉しいなって」
yu-ki「ExWHYZとして6人でライブをしたことがなかったんです。だから、ドリが戻ってきたときは、『あっ! これだ!』っていうハマった感があったよね?」
mayu「私はドリちゃんの小ボケが大好きなので、笑顔の回数が増えました。ドリちゃんのお笑いのセンスが好きすぎてツボなんですよ。ほんとに毎日が楽しいよ(爆笑)」
mikina「お笑いの種類が増えたよね?」
now「ドリちゃんは、本当に私のライブへの気分とか”バイブス”をぶち上げてくれる!」
midoriko「けっこう責任重大だね、私(笑)」
now「(笑)。もちろんそれだけじゃなくて、nowの独り言を拾ってくれる人が帰ってきてくれたので、嬉しいな。『おかえり』って気持ちでいっぱいです!」
mayu「ドリとmahoちゃんも、二人でボソボソしゃべるよね?(笑)」
mikina「すみっこでコソコソしゃべって、キキキキって笑ってる(笑)」
midoriko「話してはいるけど内容が本当になくて、『話したことあるっけ?』くらいのことだよ」
mayu「たぶん笑いのツボが一緒だから、変なところで『これってアレだよね…』って」
mikina「ボケを重ね合ってるんだよ!」
maho「そうだったかな? わかんない(笑)」
midoriko「ね。わかんないよね(笑)」
BiSHが私にくれたもの…愛と勇気と"八王子マインド"
写真左からmikinaさん、midorikoさん、mayuさん、nowさん、yu-kiさん、mahoさん
“完全体”になった彼女たちには、大きな挑戦が控えている。5月13日に立つ日本武道館での公演「ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP」は、所属事務所の偉大な先輩であるBiSHが結成初期から望み続けて実現できなかった”夢の舞台”。その重責を、どう感じているのか?
mayu「この6人で立てること、いままで見てきてくれたファンのみんなと一緒に武道館に行けることが嬉しいし、光栄なことだと思います。去年11月のライブ後に社長から言われたときは『はわわわわ』って感じだったんですけど(笑)、最近は落ち着いてきたかな。恐れ慄いているというよりかは、冷静にいまの自分たちに何が足りなくて、何をしたほうがいいのかを考えられるようになりました。
あと、気持ちが落ち着いたのは2ndアルバムが出来上がったことが大きいです。『この曲たちと一緒なら大丈夫』と、腹を据えて考えられるようになりました。本当に勝負だなと思っていますので、とにかく悔いのないようにやれたらいいなと」
公式YouTubeの動画『ExWHYZ presents BiSHWHYZ [Official Trailer]』には、日本武道館を前に先輩・BiSHに胸を借りるべく、ツーマンの”対バン”公演を依頼しにいくシーンが。
「武道館っていうものは、BiSHがずっと立ちたかったけど立てなかった場所で、きっとこの先も達成できない場所だと思うから。BiSHが達成できなかった場所で、ExWHYZがWACK(所属事務所)を背負って、いいライブをしてほしいと思います」
上記は、そのときBiSHのセントチヒロ・チッチさんからもらった激励の言葉だ。
yu-ki「武道館には生半可な気持ちで立っちゃダメだなと、すごく感じています。一つの後悔もないと思えるような時間を過ごして、武道館に向かって行きたいです。不安はあるけど、自分が後悔しない日にするのが、BiSHさんへの恩返しだと思うから」
midoriko「チッチさんとは、地元が同じ八王子なんです。”八王子マインド”で、自分たちらしく、悔いなくやりたいって思っています」
mayu「EMPiRE時代から、チッチさんはじめBiSHさんにはめちゃくちゃお世話になっていて、オープニングアクトとしてツアーを一緒に回らせてもらっていました。ライブに向かう姿勢を肌で感じてきたから、その存在がホントに大きくて。
EMPiREの最初のころは、色々と迷うことが多くて、自分たちと他のグループを比べて自信をなくしてしまうこともあったけど、BiSHはいつも”BiSHらしく”立っていてくれた。だから、『私たちも私たちらしくやろう!』と勇気を持つことができました。私たちのなかには確実に、BiSHさんがくれたものがある。それを武道館に一緒に連れて行きたいです」
maho「でっかい愛で背中を押してくれたな、と感じてます。WACKとして武道館に立つことはすごく大切なことだと思うんですけど、私たちは私たちがすべきこと、大事にしなきゃいけないことを、まずは見失わないようにしたいです。
いちばん大事なのは、ExWHYZの武道館を楽しみにしてくれている人たちの5月13日を“最高の一日”にすること。それを叶えることが、武道館をやり切ることだと思っています」
now「BiSHさんのライブや、清掃員(BiSHファンの総称)に対する愛の熱量に憧れて、私はWACKの活動に取り組んできました。近くで感じてきたものを全部抱きしめて、武道館に向かいたい。ExWHYZらしくライブをするのがいちばんだと思うので、5月13日はマスター(ExWHYZファンの総称)たちと、”最高の一日”を一緒に過ごしたいです」
mikina「それと、EMPiREから始まってExWHYZで武道館に立つということに意味を持てるようにしたい。『だからこの6人はExWHYZになったんだ!』とお客さんたちに思ってもらえるように。そのために、『これからも応援したいな』『一緒にワクワクしたいな』と思ってもらえるようなライブにします」
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profile ExWHYZ/イクスワイズ
2022年6月に解散したEMPiREのyu-ki・mayu・midoriko・mikina・maho・nowの6名で新たに結成されたグループ。2022年11月から2023年1月まで全国ツアー「ExWHYZ First Tour “xYZ”」を開催。4月には全国4都市をまわる「ExWHYZ TOUR 2023 xANADU」とExWHYZ初の自主企画としてBiSHとのツーマンライブ「ExWHYZ presents “BiSHWHYZ”」を開催。4月19日には2ndアルバム『xANADU』をリリースし、5月13日には日本武道館公演を控えている。
※2ndアルバム『xANADU』が好評発売中
※5月13日に東京・日本武道館でワンマンライブ「ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP」を開催。チケットは各プレイガイドにて好評発売中
写真・飯岡拓也
ヘアメーク・池田ユリ、小泉千帆[ともにéclat]
取材&文・小石原悠介