コラム

「鰕」?「鮍」?読めそうで読めない魚へんの漢字4つ

ランチで行く定食屋など、食事の際にメニューを見るとき、馴染みのある魚の名前を目にする機会がありますよね。

でも、肝心の読み方が分からず、オーダーのときにドキドキした……なんていう経験はありませんか?

そこで今回は、魚へんの漢字をピックアップ!

あなたはいくつ読めるか、ぜひチェックしてみてくださいね。

(1)鰕

(1)魳

寿司屋の定番のネタのひとつである「鰕」。

毎回頼む人も多いくらい、一般的な魚介類ですが、魚へんで書くとなると分からない人もいるのではないでしょうか。

正解は……

 

「えび」です。

一般的には「海老」と書くことが多いのですが、魚へんの漢字もちゃんとあるんです。「鰕」のつくりには“カラダを曲げる”という意味があり、カラダを曲げている魚=エビとなったと言われています。

(2)鮍

(2)鮍

「鮍は肝から食べる」と言われ、フグの代用品として使われるほど、肝臓が大きくて味がよいことでも有名。

ヒントは、「皮」の部分。もうお分かりの方も多いのではないでしょうか?

そうです、正解は……

 

「かわはぎ」です。

鮍の肝は「海のフォアグラ」と呼ばれるほどの絶品なのだとか。一度は食べてみたいですね。

(3)鰰

(3)鰰

淡白で、味噌田楽をはじめ各地の郷土料理としても重宝されている「鰰」。

なんだか難しそうな漢字ですが、正しい読み方は……

 

「はたはた」です。

「はた」には「はためく=鳴り響く、とどろく」という意味があります。また、「鰰」のつくりは「はたはたとどろく神鳴り」を意味し、日本海沿岸で雷のある季節に獲れる魚ということから、この字が当てられているそうです。

別名「カミナリウオ」とも言い、その名の通り「鱩」と書く場合もあります。

(4)鰙

(4)鰙

「ジャパニーズ・スメルト」という英名をもつほど、日本的な魚でもある「鰙」。
あっさりとした風味で食べやすく、唐揚げや天ぷら、南蛮漬けなどを食べたことがある人も多いのではないでしょうか。

そんな「鰙」の正し読み方は……

 

「わかさぎ」です。

もっとも脂がのると言われる2~3月頃に、ぜひ食べてみたい魚ですね。

また、わかさぎを表す漢字として「公魚」「若鷺」もあります。

 

あなたはいくつ読むことができましたか?

食材としては身近でも、漢字となると難しいものも多いですよね。今回ご紹介した4つの漢字の正しい読み方、ぜひ覚えておいてくださいね!

 

文/桜井美穂子 画像/PIXTA(ピクスタ)(A_Team、shimi、Ushico、Taka、Pangaea)、Shutterstock(Selenophile) 参考文献/江戸家 魚八『魚へん漢字講座』(新潮社)

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