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自分のお金で買うから意味がある! スタイリストに聞いた「良いモノ」を買う意味

悩み抜いた末に「自分の力」で手に入れたモノは、仕事をもっとがんばろうって思わせてくれるし、それに見合う、素敵なオトナの女性になろうって励まされる。ストーリーと一緒に愛せる〝一生モノ〞に出逢うことが、私たちを成長させてくれるはずです。

JJモデルNiki×憧れの大人スタイリスト 荒木里実さん

これから先も長く愛用するものは
思い出とともに買いたい

【PROFILE】
スタイリスト 荒木里実さん

『CLASSY.』や『VERY』などの女性誌で活躍する、人気スタイリスト。CLASSY.ではカバーのスタイリングも手掛ける。カッコよさと女らしさを備えた、半歩先行くスタイリングを提案。

「憧れブランドの一生モノは 自分で買うことに意味がある 」

Niki: 私は元々物持ちがよくて、いろんなものをバンバン買うタイプじゃないのですが、オトナになるにつれて、少し背伸びしたい気持ちもあり、さらに〝長く使えるいいもの〞が気になるようになってきました。

荒木さん: 今回撮影するにあたってNikiちゃんとお話ししていて、いいものを確実に、計画的に手に入 れようという姿勢に感動しました。選んでいるものも、使えば使うほど味が出てきて、価値が高まるものを選んでいると思う。時計やジュエリーって使っていくうちに傷がつくけれど、それすら味になっていくもの。ライダースにしても、今ってエコな時代ではあるけど、リアルを長く大切に使って次の世代に受け継ぐことも、ひとつのエコだよね。実際私も約15年前に買ったセリーヌのライダースを、未だに着ることがあるから、やっぱりいいものは時代を超えて使えると思います。

Niki: 素敵! 私も〝受け継ぐ〞という考え方が好きで、それこそ時計やライダースは、受け継いでいけたらいいなと思っています。ルブタンはちょっと背伸びできて、自信をくれる存在で、飾っておくだけでもテンションが上がります!

荒木さん: 確かに! 視界に入ってくるだけで気分が上がるよね。

Niki: 私は自分が気に入ったものはずっと使うタイプなので、長く愛用するいいものは、自分で買うのもこだわりです。たとえ旦那さんでもプレゼントされたら嫌かもしれません(笑)。

荒木さん: そのほうが手に入れたときの達成感も大きいしね。

Niki: 「これが欲しい」っていう目標設定があって、それをモチベーションにがんばって仕事したり、貯金したり。そんな過程を経て手に入れるからこそ、思い出になるし、気持ちも乗りますよね。あとは「自分で買った」って胸を張って言いたい!(笑)。

荒木さん: 今の20代って物欲がないのかと思っていたけれど、ちゃんと欲しいものがあって、それを活力にがんばって手に入れていくステップは、カッコいいし、本当に素晴らしいと思う。

Niki: もちろんプチプラも好きだから、トレンドものはお手頃価格で楽しみたいけど、そろそろ未来に向けて、長く使える名品も揃えていきたい。決して安いものではないから、買うまでにあれこれ悩む時間も楽しみながら、そのストーリー と一緒に一生モノを手に入れていきたいです。

Nikiの一生モノをプレイバック

① Christian Louboutin

2年前に手に入れた1stルブタンはフラットシューズでした。パンプスはまだ早い気がして持っていないけれど、今回の撮影でルブタンのヒールには、やっぱり特別なパワーがあると実感。履いた瞬間にテンションが上がるし、自信もくれる。アートピースのように美しいから、とっておきのシーンで履いたり、お部屋に飾ったり、大切にしていきたい一足。ハンサムなジャケットコーデに取り入れて芯のある理想の女性像に近づいていきたいです。

② Cartier

3年前からずっと欲しくてあれこれ悩んでいる時計。カルティエのお店にも何度も通っています。パンテール ドゥ カルティエは、ジュエリーのように身に着けられるタイムレスなデザインが惹かれる理由。時計を探し始めてから、時代を超えて愛されているものには揺るぎない価値があり、その価値に自分のお金をきちんと投資したい、という気持ちが強くなりました。自分の子どもにも受け継いでいけるような、一生モノの時計を手に入れたいと思っています。

③ Tiffany

2年間悩み続けて手に入れた、ティファニーT ナロー ダイヤモンドリング。海外に行くたびに試着しては『どうしても今必要なわけじゃないし、またの機会にしよう』を繰り返し。そんなとき、仕事でNYへ行く機会があり『買うなら今じゃない?』というマネージャーさんの助言もあり、5番街の本店で購入。お気に入りのリングに素敵なストーリーが加わって、思い入れのあるアイテムになりました。自分が気に入ったものは長く愛用するタイプだからこそ、買うまでのヒストリーも大事にするのが信条です。

④ CELINE

ライダースはスタンダードなデザインで流行りに左右されず着られるし、元々はバイクメーカーがバイカーのためにデザインしたというストーリーもカッコよくて好き。中でもセリーヌのライダースは永遠の憧れです。袖を通すと程よく重みがあり、スッと背筋が伸びる1着。上質なリアルレザーは長く着続けることで、自分の体になじんでより着やすくなり、味が出るところも素敵。そんなふうに大切に育てていきたいアイテムでもあります。

モデル/ Niki 撮影/酒井貴生〈aosora〉 ヘア/ EIJI KADOTA〈SIGNO〉 メイク/水野未和子〈3rd〉 スタイリング/荒木里実 取材/坂本結香 編集/鈴木ヒナタ
※この記事はJJ12月号を再編成したものです。

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