コラム

『同じ文化の違う世代よりも、違う文化の同じ世代』小田明志コラム#2

「JJ圏外から一言」#2

前評判が全くあてにならない!みたいなことが僕たちの生活の中ではたびたび起こるけれど、今回のアメリカ大統領選挙の結果ほど、その例にふさわしい出来事はないだろう。大多数のメディアがヒラリーの勝利を予想する中、当初は泡沫候補と思われていたトランプが、その予想を見事にひっくり返してしまったからだ。

この勝利の裏で苦汁をなめたのは、過半数がヒラリーを支持していた10代〜30代の若い有権者たちだ。アメリカでは、社会の高齢化と若者の低い投票率が原因となり、若者の意見が政治に反映されにくくなっていると聞く。選挙が終わった今も、彼らがトランプの大統領就任に対する抗議のデモを止めないのは、その理不尽に対するアピールなのかもしれない。 

そして、そんなアメリカの状況を、さらに悪化させた状態にあるのがここ日本だ。

日本は世界で最も急速に高齢化が進んでいる国であり、たとえ10〜20代の有権者全員が投票に行ったとしても、70歳以上の有権者による投票数を上回ることができない。つまり若者は、働いて税金を払っているのにもかかわらず、その使い道を決めることはできないという状況に陥っており、そんな若者に寄り添う政党もないのが現状だ。

しかし、僕はこの状況に全く失望してはいない。なぜなら、政治に見捨てられても、テクノロジーはいつだって世界中の若者の味方だからだ。

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