5つのKeywords:本づくりも使ったのは3色だけ/好きを発信し続けて…WEARフォロワー45万人
―タイトルにあるように、本もシンプルな装丁が素敵です。どんなこだわりがありますか?
最初にデザインが上がってきたとき、実は見出しごとに色を変えてカラフルになっていたりしたんです。でもなんだかしっくりこなくて…。本の装丁は私のシンプル好きを体現するものだから、やはりそれを表すものにしたいと思い、担当編集に相談。今のような色使いになりました。他にもあえて余白を残して余韻があるようにしたり、書体も可愛いものは外してそぎ落としたりと、色以外にもシンプルにこだわりました。
―撮影はお願いしてみたかったカメラマンさんにオーダーしたとか。
私はサロンモデルや雑誌の読者モデルなどで昔から撮られることが多かったから、自分が落ち着く顔が自分でわかってしまっている。でも、今回お願いした花盛さんは私が知らなかったような表情を撮ってくれるんです。ふとした瞬間の顔とか、その写真にストーリーとかその人の背景とかが分かるように撮ってくださるよで、自分では出せない表情を見ることができて嬉しかったです。
―シンプルを体現するため、なんと今回ヘアメーク、スタイリングもすべて瀬戸さん自身でやったとか。
撮影時、ヘアセットからメーク、スタイリングはすべて自分でやりました。なので撮影の日はどっと疲れたし、服を撮影のために渡しすぎて、着るものがなくなってしまいました(笑)。文章や校正も自分で。普通はライターさんに依頼することが多いのですが、この本は言葉を大事にしたい本だったから、自分の言葉でまるまる一冊書きました。
―本が出ての反響はどうですか?
反響が多いのは恋愛、仕事のパート。みんなインスタのダイレクトメッセージで熱いコメントをくれるんです。私と同じような気持ちの人が、悩んだ時にいつでも読める1冊であって欲しいと思っていたから、とても嬉しいです。
―WEAR45万人、インスタ4.5万人越えのフォロワーを持つ瀬戸さん。SNSへのこだわりは?
SNSの小さな写真でも、自分の投稿として世に出すものは私の作品の1つ。なので色や画角にはこだわっています。でも、実は投稿しているのは自分の好きなものばかり。好きだから、続けられるのかなと思います。とはいえこだわりすぎて疲れる時もある。(みなさんもそうですよね?)実はそのためにインスタの別アカウント(@setosaan)を持っていて。こちらは配置も色彩も気にせずにプライベートを発信しています。
―アイテムのプロデュースやPRまで、多岐にわたって仕事をしている瀬戸さん。今の仕事をするようになったきっかけは?
私は小さい頃から何かを創り出すことが好きで、それ以外のことにはあまり興味がありませんでした。なので仕事をしようと思った時も、好きなことじゃないと続かない、と思ったんです。でもこう見えて厳格な家庭で育ったので、今やっているような仕事をしようとした時ももちろん大反対。けれど、私は興味がないことには本当に興味がないから普通に就職しても続かないだろうとわかっていたし(笑)、サロンモデルをしていたこともあってメディアとのお付き合いもあった。自分の性格と、いただいた環境を考えた時に、やれるな、と思って決断しました。
-今の仕事で不安になることはありますか?
発信者として、いまはJJでも巻末連載を書かせてもらっています。正直、最初は私のつぶやきを誰が読んでくれているんだろう?と思っていました。でも、思ったより反響が大きくて。さっき本の感想がダイレクトメッセージでくる、と言ったんですけど連載についても、インスタの投稿一つにしても同じ。私と同じ気持ちの人が声をかけてくれて、繋がっている。最初は不安だったことも、フォロワーさんのおかげで徐々に薄くなりました。
WEARのフォロワーは45万人と、おしゃれなスタイリングが大人気な「せとはる」。あちこちお店をハシゴして買い物には時間をかけているのかと思いきや…なんと「疲れてしまうから買い物が苦手」だそうです。最近はほぼネットショッピングで済ませているとのこと。いいものもたくさん持っているように見えて、実は家から駅までの道に坂があるらしく、そこで靴をつぶしてしまう可能性があるから今はまだ「靴もコスパ」なんだそうです。(走ったりせず大人に歩けるようになったら、いい靴も取り入れていきたい、とのこと!)
サロンモデルをやってきて、インフルエンサーで、フリーマガジンの編集長…肩書きを聞いただけではいかにも業界人な「せとはる」。本でも明かしていますが、実は赤ちょうちん系のお店が大好きなフツーの(ちょっとおじさんな?)女の子です。ちなみに、本作成のスタイリングにあたりコーディネートをしている時、潔く決めていくのかと思いきや「どっちがいいかな~…えーどっち?!」と悩んでいたという証言も。キリッとして見えて、実は心配性で優柔不断な一面もあるようです。