お客様や取引先とコミュニケーションを取るのに便利なビジネスメール。
今回は“今さら聞けない”ビジネスメールのマナーをご紹介いたします。
(1)返信は遅くても24時間以内が基本
はやい対応は仕事の信頼にもつながります。
やむを得ず遅れてしまった場合は、必ず一言お詫びの言葉を伝えましょう。また、すぐに返事ができない内容のものであっても、メールを受け取った旨の連絡は必ずするようにしたいですね。
何日も返信せず放置してしまうと、メールがきちんと届いたかどうかわからず、送った相手は不安な気持ちになってしまいます。
(2)使っていない?短縮言葉
相手の会社名は正式に、(株)を省略せずに株式会社と表記することはもうご存じですね。
(株)以外にも、場所を伝えるときに「スターバックス」を「スタバ」というようにお店の名前を短縮することもNGです。
また、「なるべくはやく連絡します」→「なるはやで連絡します」というように略した言葉遣いをしてしまうと、幼稚な印象を与えてしまいます。
使う言葉で、その人の品格があらわれるもの。口癖になっている方は意識して直していきましょう。
(3)「取り急ぎお礼まで」は失礼?
締めの言葉でよく使われていますが、実はあまりおすすめできるフレーズではありません。
お礼は急いで言うものではありませんし、感謝の気持ちを簡単にすませているような印象を与えてしまいます。
この場合、「まずはお礼申し上げます」がベターです。
(4)長文は迷惑?「丁寧、読みやすい、わかりやすい」が基本
ビジネスメールは“丁寧で、読みやすく、わかりやすい”が必須です。
パソコンの画面をスクロールしなければ読むことができないくらい長々と用件や思いを記すことはあまり好ましくありません。伝えたいことが多いのであれば、資料を作成してメールに添付するほうがスマート。
一文は25~30文字ほどでまとめ、次の話に移る際は改行を入れましょう。
全部つながると読みにくい文章になるため、3~5行ほど記入したら1行改行するイメージで作成すると見やすくなります。どんなに長くてもA4でおさまる程度の文字数を心がけたいですね。
(5)日付は曜日とセットで
「1月10日11時」→「1月10日(木)11時」
このように日付だけでなく、ひと目で曜日もわかったほうが丁寧でわかりやすいですね。また、曜日を入れることで、互いの勘違いを未然に防ぐことができます。
(6)漢字とひらがなは3:7
漢字を多用してしまうと読みにくい文章になります。
たとえば、「何卒宜しくお願い致します」よりも「何卒よろしくお願いいたします」のほうが読みやすいですよね。
3:7くらいを意識して、漢字とひらがなの割合を上手に調整することで読みやすく、やわらかい文章になります。
些細なことですが、この少しの工夫が読み手への配慮です。
いかがでしたか? メールは、なによりも受け取る相手への思いやりが大切。作成したら、誤字脱字のチェックをするとともに、受け取る側の気持ちになって“丁寧で、読みやすく、わかりやすい”メールになっているかも確認できるとすてきですよ。
文/西谷依里子 画像/PIXTA(Ushico、xiangtao、YAMATO、NORi、metamorworks) 参考文献/日経WOMAN [編]『仕事で信頼される女性の美しいマナー&話し方 』(日経BP社)