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【ルイ・ヴィトン】160年以上愛され続ける憧れブランドの誕生秘話

カッコいいオトナになるために、知っておきたい憧れブランドのお話。今回学ぶのは、160年以上も人々に愛され続ける「ルイ・ヴィトン」の物語。

Topic01

ブランドの始まりは 「トランク」から

16歳でトランク職人の道を選んだルイ・ヴィトン。鍛錬を重ねてその腕を磨き、1854年にパリのヴァンドーム広場からほど近いヌーヴ・デ・カプシーヌ通り4番地に自らのアトリエ兼店舗を開きました。彼の名を一躍世間に知らしめたのは、今までにない革新的なトランク。旅の手段が馬車から鉄道へと移りゆく時代のニーズを捉えて考案した“平らな蓋”のトランクをきっかけに、ルイ・ヴィトンはパリで確固たる地位を築く有名ブランドへと成長していきます。

19世紀当時の広告ビジュアル。女性を取り囲むように大小のトランクが並ぶ。
PHOTOTopFoto/AFLO

Topic02

モノグラム・ キャンバス 誕生までの道のり

ルイ・ヴィトンのアイテムが機能性・デザインの両面で高い評価を受けるにつれ、ブランドは模倣品に頭を悩ませることとなります。トランクの上から軽い防水加工を施した無地コットンを貼るという技法は、機能に優れる半面コピーされやすいという難点がありました。模倣品に対抗するために、ブランドは色を組み合わせた縞模様の「レイエ・キャンバス」、そして市松模様の「ダミエ・キャンバス」を生み出します。クリエイティビティで模倣を阻む、そんな試行錯誤の中で、のちにブランドを代表することとなる「モノグラム・キャンバス」が誕生するのです。

ルイ・ヴィトンのキャンバスの変遷。
左上「モノグラム・キャンバス」1896年 右上「ダミエ・キャンバス」1888年 左下「レイエ・キャンバス」1872年 右下「グリ・トリアノン・キャンバス」1854年©COLLECTION LOUIS VUITTON ANTOINE JARRIER

Topic03

永遠の象徴「モノグラム」に 秘められた職人の精神

モノグラムが誕生したのは1896年。LVのイニシャルと花と星が並ぶモチーフは、ひと目でブランドを想起させるまさに“アイコニック”な存在です。発売当時のモノグラム・モチーフは現在のようなプリントではなく、職人の手によりひとつひとつ手描きされていました。細かな模様を手作業で仕上げる、その執念ともいえる職人の尽力は、今も色褪せることなく創意工夫の精神として脈々とメゾンの伝統に引き継がれています。

©Gregoire Vieille
19世紀後半のフランスではジャポニズムが流行しており、モノグラム の考案に日本の家紋が影響を与えたというエピソードも。

編集/宮島彰子

この記事はJJ1月号を再構成したものです。

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