コラム

冬の恋のお話です 横澤夏子コラム#2

エスカレーター乗ってから降りるまでにフラれたこと、ありますか?

ちなみに‘14年は街コンで出会った人と卓球デートを重ねてたんですけど(※編集部注・横澤さんの卓球はかなりの腕前)。なぜか卓球を教えてほしいって言われて、「全然教えます」っていう入りで、月イチくらいのペースで卓球をしてたんです。向こうからも卓球しない?って誘われるし、こっちからも誘うしっていう関係で。卓球のあとによくご飯を食べてたんですけど、ふと「彼女とかいるの?」って聞いたら「この前までいたよ」って答えが返ってきて。えッッ!みたいな。彼女いるのに、私と卓球してたんだ!と思って。そういうの私に言わないんだ!って不思議な感じだったんですよ。でも彼女がいないっていうのが、その時点で分かって、年末も迫ってきて……。すんごい勇気を出して、初めて卓球抜きのデートに誘ったんです。それでご飯も終わって、新宿三丁目のあの長いエスカレーターに乗った時に、“ああ! 言えない、でも私笹塚だし向こうは逆方向だしどうしようどうしよう”ってなって。我慢しきれずに言っちゃったんです。「あのさぁ、私がもし好きって言ったらどうする?」って。そしたら、「いやいやいや、卓球のコーチだからねぇ」って。ふ・ざ・け・る・な!!エスカレーターを降りた時に、乗ってからたったこれだけの時間で私振られたんだと思って悲しくなりました。悔し紛れなのかなんなのか、「これからも強くします」って言ってお別れ。それから二度と会ってません。

それでもめげずにこの号が出るころには汚れを落としているかな? ちゃんと落ちてるといいんだけど、今の彼は、難易度エヴェレスト級の気がしていて。でも『君の名は。』も観に行ったんです。しかもこの前「クリスマスなにしてんの?」って聞かれたの!もうそれだけで満足なんですけど、どうなることやら。来月にはいい報告ができるように、今年の汚れ、落とした結果を報告しますね(笑)。


横澤夏子

よこさわ・なつこ 1990年生まれ、26歳。新潟県出身。高校卒業後、NSC東京校に入学。19歳でよしもと∞ホールで初舞台を踏む。今年2月に行われた「R-1ぐらんぷり」では、見事決勝へ進出。

Illustration/いいあい

この記事が気に入ったら

Pick up